柳井です。 以前、岩波現代文庫の「言語からみた民族と国家」という本を読みました。 旧ソ連の言語政策について書いた本です。旧ソ連では、民族を解体して社会主義の名の下で共同体を作るために、言語を統一していくという政策を取っていました。この本では、その政策を追っていくことで、民族や国家といった人間集団のアイデンティティーが、いかに多くを言語に依存しているかを述べていきます。 プログラム言語も人工言語ではありますが言語の一種です。この言語も、日常使う言語ほどではないですが集団のアイデンティティーを形成します。各言語ごとのコミュニティを見ていると、そのことを強く感じます。 そしてプログラム言語は、通常の言語以上に栄枯盛衰のライフサイクルが早いです。年配のプログラマーが、最近使われなくなった言語について語るとき、まるで故郷を失った人間のような哀愁を感じます。 |
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連載4コママンガ。ばらまかれたら困るデータの流出には注意! 毎週火曜日更新。
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柳井 政和(ヤナイ マサカズ)
クロノス・クラウン合同会社 代表社員http://crocro.com/オンラインソフトを多数公開。プログラムを書いたり、ゲームを作ったり、記事を執筆したり、マンガを描いたり、小説を書いたりしています。「めもりーくりーなー」でオンラインソフト大賞に入賞。最近は、小説家デビューして小説も書いています(『裏切りのプログラム』他)。面白いことなら何でもOKのさすらいの企画屋です。
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