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現役エンジニア直伝! 「現場」で使えるコンポーネント活用術(Forguncy)

Forguncy Proの外部データベース連携機能はExcel方眼紙新時代の予感

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 前回『日本の帳票文化のWeb化に真正面から取り組んだらこうなった~Excel方眼紙イメージのWebアプリ作成ツール「Forguncy」』でご紹介したForguncyの機能拡張版が登場しました。その名もForguncy Pro。最新のForguncyインストーラを起動するとProエディションの選択肢が現れます。

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図1 Forguncy Proのインストール
図1 Forguncy Proのインストール

 主な拡張ポイントは次の2つ。

  1. 外部データベースとの連携
  2. JavaScriptのカスタマイズ

 なぜ、この機能拡張がProなのか、外部データベース連携を中心に確認してみましょう。

Forguncyとは(おさらい)

 日本企業では、Excelが本当に重宝されています。表として資料をまとめるときは当然ですが、そのほかにも各種ドキュメントや設計書などにもWordではなくExcelを使用します。「一番使用しているワープロソフトは?」の問いに「エクセル」と回答する方すらいます。

 ワープロソフトのようにExcelを使用して仕様書などを作成するとき、すべての列幅と行の高さを同じ値(つまり1つのセルが正方形)にして方眼紙のようにページをフォーマットしてから使用します。このようなシートの状態をExcel方眼紙と呼びます。

 Forguncyは、Excel方眼紙の使い勝手を踏襲したWebアプリケーション作成ツールです。

図2 Forguncyのページデザイナ
図2 Forguncyのページデザイナ

システム構成

図3 Forguncyの構成
図3 Forguncyの構成

 Forguncyは、開発環境とサーバー環境の2つから構成されています。Excel方眼紙ライクな開発環境でデザインした画面はその場で実行してデバッグした後に、Forguncyサーバーに発行してWebアプリとして公開します。ForguncyサーバーはWebアプリやデータベースがあらかじめ含まれており、Webインフラの高度な専門的知識がなくてもサーバー環境が構築できます。

リンクテーブルの作成

 「Forguncy ProがForguncyと違うのだよ!」ということが実感できるのが[データ]タブにある[リンクテーブルの作成]アイコンと[外部データベースの接続変更]アイコンです。

 Forguncy Proでは、外部データベースのデータをインポートするのではなくリンクテーブルとして連携することで、次のような利点を確保しています。

  1. データ量が多くなってもForguncyデータベースを圧迫しない
  2. 外部データベースの最新のデータを参照できる
  3. Foguncyデータベース(SQL Server Compact)の制限以上の容量、速度を確保できる

 この利点と表裏一体の欠点としてはネットワーク経由での参照となるため、Forguncyデータベースを使用するよりも理論的にはデータ取得が遅くなります。しかし、きちんとチューニングされた外部データベースであれば問題ない速度で動作します。快適さを求めるならば、例えば、マスタはForguncyデータベースに保存しておくなどの検討もできるでしょう。

図4 リンクテーブルの作成
図4 リンクテーブルの作成

 Forguncy Proの外部データベースとしては現状2つのデータベース、SQL ServerとOracleが対応しています。Forguncy Proが接続に使用しているデータプロバイダは、SQL Serverであれば、.NET Framework SQL Server用データプロバイダであり、Oracleであれば.NET Framework Oracle用データプロバイダになります。これは、.NET言語でデータベースと接続するための最速コンポーネントになります。ODBCではなくネイティブプロバイダをサポートしているあたりもProという名前が相応しい性能です。

 SQL Serverとして接続できる接続先にはMicrosoft Azure SQL Databaseも含まれています。そこで、今回は、Microsoft Azure SQL Databaseを接続先に選んで使い勝手を見てみましょう。

図5 SQL Serverとの接続設定
図5 SQL Serverとの接続設定

 [接続設定]ダイアログで[OK]ボタンをクリックしてサーバーへのログオンに成功すると[テーブルの選択]を行います。

図6 テーブルの選択
図6 テーブルの選択

 選択したテーブルは、Forguncyのナビゲーションウィンドウにある[テーブル]タグに表示されます。

図7 テーブル
図7 テーブル

メンテ画面を自動生成

 前回、Forguncyを取り上げたときはテーブルから一覧用のページだけを作りました。今回は、「一覧」「詳細」「登録」「編集」の4つのページを生成して、DBのメンテ画面を作ってみましょう。

図8 テーブルからページを生成
図8 テーブルからページを生成

 ページの生成に成功すると4つのシート(ページ)が追加されます。

図9 生成されたシート
図9 生成されたシート

 それでは自動生成されたForguncyアプリを実行してみましょう。

図10 アプリの実行
図10 アプリの実行
  1. [登録ページ]をクリックすると登録ページに遷移
  2. IDをクリックすると該当するレコードの詳細ページに遷移
  3. [編集ページ]をクリックすると編集ページに遷移
  4. [削除]をクリックすると、確認ダイアログを表示

 削除時の確認ダイアログが表示されるなど、想像以上に実用的なことが分かりました、この方法で業務アプリのメンテ画面をつくるのは「あり」です。

まとめ

 外部データベース連携機能を持ったForguncy Proを使えば、DBのメンテナンス画面を簡単に作れました。動作速度も一般的なWebアプリと比べて遜色ありません。

 もちろん、Excelと同様の操作性で、自動生成された状態のままではなく、見やすいようにセルの結合を変えたり表示内容のフォーマットを変えたりすることもできます。

図11 セルの書式設定
図11 セルの書式設定

 基幹データベースから自動生成で素早く全体を作り、現場を知っている担当者さんがExcelライクな編集機能で効率的に業務を行うためのフォーマットを設定する。現場の力を有効活用するためにもForguncy Proによる自動生成を活用してみるのはいかがでしょうか?

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https://codezine.jp/article/detail/8581 2015/03/20 14:00

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