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リクルートジョブズ流が学べる Webサービス開発・運営セミナー(AD)

Webサービスにおけるユーザーニーズの捉え方と整理の仕方~グロースハックはユーザー視点で行う 【第3回】

リクルートジョブズ流が学べる Webサービス開発・運営セミナー 第4回

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Q7:A/Bテストを行う頻度

Q. ユーザーの環境はどんどん変わっていきますが、A/Bテストは定期的に行うのでしょうか。また、スマホの普及前後で、同じA/Bテストでも結果が異なるということはありましたか?

A. 僕らはA/Bテストを週に1回は行っています。定期的にというより、何かしらのテストが常に走っている状態です。

 たしかに、スマホはどんどん変化していきますが、それ以上に、AndroidユーザーとiOSユーザーで行動特性が違うことのほうが大きいと思っています。ですので、僕たちはよく、Android向けのA/BテストとiOS向けのA/Bテストで内容を変えてみています。AndroidとiOSではインターフェースのルールが違いますし、UIルールがそもそも違いますから、ユーザーにも特性もあるのかもしれないですね。そこは深堀りしたいです。何が違うのかが分かったら、それをもとに、いろんなサービスができるかもしれません。(林)

Q8:マイクロコンバージョンの活用事例

Q. リクルートジョブズ社にマイクロコンバージョン[1]を設定し、活用している事例はありますか?

A. リクルートジョブズのWebサービスは「求人への応募」をコンバージョンとしていますが、その手前の直帰率や離脱率、CTRなど、応募より手前のポイントも計測しています。「CTRが上がった」ことが分かれば、直帰率も改善されだろうと見ます。そこにポイントを置いた打ち手も有効です。

 そういうことが多いのはランディングページや、SEOによる流入の多いページですね。そこにポイントを置いた施策も行っています。(林)

[1] 例えば、ホームページから応募完了ページまでの階層(遷移するページの数)が深い場合、コンバージョンが出づらくなり、テスト結果を判断するためのデータがなかなか得られません。そのようなときには、応募完了ページに至る途中のページ遷移もコンバージョンのゴールとして扱います。この施策がマイクロコンバージョンです。マイクロコンバージョンを取り入れると、コンバージョンが数多く出るようになり、結果の判断を下しやすくなります。

 

Q9:思い出深いA/Bテスト

Q. 林先生にとって、思い出深いA/Bテストはありますか? ものすごい結果が出たとか、滑りまくったとか。

A. 思い出深いということでいえば、通販サイトを担当していたときに女性の下着のA/Bテストをやったんですけれども、比較したのが「響かないパンツ」と「響かないパンティ」だったんです。とても思い出深いA/Bテストですね。なぜ、こんなに一生懸命やっているんだろうと(笑) 結局、「響かないパンツ」という、かたい感じの表現のほうが結果がよかったんですけど。

 やっぱり、滑る回数のほうが多いですね。正確には、滑るというより変化がないというケースが多いです。

 バナーなどは、小さな画像の中にターゲットや想定するワードなどを入れて作りますよね。実際に作って、ユーザーの気持ちになって見てみると、気になったり押したくなったりするかどうかが分かります。バナーをいろいろ作っていくことは、自分の打ち手や引き出しを増やすことにつながります。(林)

Q10:リクルートのグロースハッカーチームの人数

Q. リクルートさんのような大企業でグロースハックチームというのは何人くらいいるのでしょうか?

A. メンバーは、サービスを日々成長させることに自信を持ちつつ、今のサービスが正解とは考えておらず、担当の企画者だけでなく、開発者も含めた全員がサービスを成長させていくことに意識を高く持っています。そういった意味では、全員がグロースハッカーなのかなと僕は思っています。専属の誰かというのではなく、サービスを成長させていくという観点において、メンバー全員がグロースハッカーということです。

 これが答えになっているのか分かりませんが、人数としてはけっこう大勢いると思ってください。(林)

Q11:直帰率の見方

Q. ページによると思いますが、運営しているWebサイトの直帰率はだいたい何パーセントですか?

A. そうですね。一概には何とも言えない数字なんですけれども、直帰率は50%を超えると何かしらの問題があるんじゃないかと考えます。ユーザーに対して訴求しているもの(情報)が、ニーズと違ってきているじゃないかと。直帰率を改善すべきページ、改善の余地があるページを判断するときの線引きには、直帰率50%を使っています。

 逆に、直帰率10%のところをいかに変えても結果はなかなか出ません。やはり50%が線引きですね。(林)

スクーで配信されているこの講義の一コマ。優しい口調でグロースハックにおけるユーザー視点の重要さを熱心に説明
スクーで配信されているこの講義の一コマ。
グロースハックにおけるユーザー視点の重要さを丁寧に説明

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この記事の著者

林 寛之(ハヤシ ヒロユキ)

株式会社リクルートジョブズ カスタマー企画開発1グループ グループマネージャー。2005年に株式会社リクルートに入社。UI/UXに横断的に取り組む組織に配属され、『じゃらん』『フロム・エー ナビ』『SUUMO』といったサービスのリニューアルや立ち上げに従事。その後、通販事業部に異動し、ネット店長としてA/B...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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https://codezine.jp/article/detail/8639 2015/06/09 14:00

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