Androidアプリのフラグメント(2) ~一つのAndroidアプリでタブレットとスマホに対応~
Android Studio 2で始めるアプリ開発入門 第10回
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MenuThanksFragmentの改造
MenuListFragmentの改造が終了したところで、MenuThanksFragmentを改造していきます。考え方は、MenuListFragmentと同様です。画面サイズを判定するフラグを用意し、それに応じて分岐していきます。
画面判定
MenuListFragment同様、画面サイズ判定用フラグフィールドとして_isLayoutXLargeを用意し、その値を取得する処理を記述します。MenuThanksFragmentが使われる状況を考えると、10インチ画面の場合は、必ずリストフラグメントが同一アクティビティに存在します。しかも、MenuThanksFragmentが生成される時点ではすでにMenuListFragmentが存在します。一方、通常画面サイズの場合はMenuListFragmentは存在しません。この性質を利用し、onCreate()メソッドの段階で判定します。
以下のように、_isLayoutXLargeフィールドの追加とonCreate()メソッドへのソースコードの追加を行います。なお、(2)はすでに記述されているソースコードです。
public class MenuThanksFragment extends Fragment {
private boolean _isLayoutXLarge = true; // (1)
@Override
public void onCreate(Bundle savedInstanceState) {
super.onCreate(savedInstanceState); // (2)
_parentActivity = getActivity(); // (2)
FragmentManager manager = getFragmentManager(); // (3)
MenuListFragment menuListFragment = (MenuListFragment) manager.findFragmentById(R.id.fragmentMenuList); // (4)
if(menuListFragment == null) { // (5)
_isLayoutXLarge = false; // (6)
}
}
~省略~
}
(1)は画面サイズ判定フラグフィールドです。
ポイントとなるのは、(4)です。(3)でFragmentManagerオブジェクトを取得していますが、このクラスのメソッドfindFragmentById()で同一アクティビティに属する他のフラグメントを取得できます。このメソッドを使って、MenuListFragmentを取得します。そして、取得したMenuListFragmentオブジェクトがnull、つまり、存在しない場合(リスト5の(5))は通常画面サイズとしてフラグをfalseにします(リスト5の(6))。
引き継ぎデータの取得
画面判定ができたところで、MenuListFragmentからの引継ぎデータの取得部分を画面サイズに応じた処理に改造していきましょう。これは、onCreateView()メソッド内の改造です。以下のようにソースコードを変更してください。なお、(1)と(6)は改造前から存在したソースコードです。
public class MenuThanksFragment extends Fragment {
~省略~
@Override
public View onCreateView(LayoutInflater inflater, ViewGroup container, Bundle savedInstanceState) {
View view = inflater.inflate(R.layout.fragment_menu_thanks, container,false); // (1)
String menuName = "";
String menuPrice = "";
if(_isLayoutXLarge) { // (2)
Bundle extras = getArguments(); // (3)
menuName = extras.getString("menuName"); //(4)
menuPrice = extras.getString("menuPrice"); //(4)
}
else { // (5)
Intent intent = _parentActivity.getIntent(); // (6)
menuName = intent.getStringExtra("menuName"); // (6)
menuPrice = intent.getStringExtra("menuPrice"); // (6)
}
TextView tvMenuName = (TextView) view.findViewById(R.id.tvMenuName);
~省略~
}
~省略~
}
ここでのポイントは(3)です。画面サイズ判定フラグの値で分岐しているのが(2)ですが、通常画面サイズの場合(リスト6の(5))はすでに記述されていますので、それをそのまま残します(リスト6の(6))。10インチ画面の場合は、Intent経由ではなく、フラグメントに直接渡されたBundleオブジェクトから取得します。これは、getArguments()メソッドを使います(リスト6の(3))。あとは、このBundleクラスのget○●()メソッドを使ってデータを取得します(リスト6の(4))。「○●」は取得するデータ型で変化します。引数は取得するデータのキーを指定します。
ボタンタップ処理
最後に「リストに戻る」ボタンをタップした時の処理も、以下のように画面サイズに応じての処理に変更しましょう。
public class MenuThanksFragment extends Fragment {
~省略~
public void onClick(View view) {
if (_isLayoutXLarge) { // (1)
FragmentManager manager = getFragmentManager(); // (2)
FragmentTransaction transaction = manager.beginTransaction(); // (3)
transaction.remove(MenuThanksFragment.this); // (4)
transaction.commit(); // (5)
}
else { // (6)
_parentActivity.finish(); // (7)
}
}
}
}
通常画面サイズの場合は、アクティビティを終了します。こちらのソースコードはすでに記述されていますので、それをelseブロックに入れます(リスト7の(6)と(7))。
一方、10インチ画面の場合(リスト7の(1))は、今表示されている注文完了フラグメント、つまり自分自身をmenuThanksFrameから削除します。フラグメントの追加削除ですので、FragmentManagerオブジェクトを取得し(リスト7の(2))、トランザクションを開始します(リスト7の(3))。フラグメントの削除はremove()メソッドですので、これを使い、引数として自分自身、つまり、MenuThanksFragmentに「.this」を付けて渡します(リスト7の(4))。最後にコミットします(リスト7の(5))。
これで、ひととおりのコーディングが終了しました。アプリを再起動して動作を確認してみてください。
できることなら、AVDを様々な画面サイズで用意し、動作を確認してみると面白いでしょう。
このように、フラグメントを利用すると、同一アプリで画面サイズに応じて最適な動作を実現することができます。
まとめ
前回と今回の2回にかけてフラグメントを紹介してきました。次回は非同期処理とクラウド連携を紹介します。
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WINGSプロジェクト 齊藤 新三(サイトウ シンゾウ)
<WINGSプロジェクトについて>有限会社 WINGSプロジェクトが運営する、テクニカル執筆コミュニティ(代表 山田祥寛)。主にWeb開発分野の書籍/記事執筆、翻訳、講演等を幅広く手がける。 2026年時点での登録メンバは約50名で、現在も執筆メンバを募集中。興味のある方は、どしどし応募頂きたい。著書、記事多数。 RSS X: @WingsPro_info(公式)、@WingsPro_info/wings(メンバーリスト) Facebook <個人紹介>WINGSプロジェクト所属のテクニカルライター。Web系製作会社のシステム部門、SI会社を経てフリーランスとして独立。屋号はSarva(サルヴァ)。HAL大阪の非常勤講師を兼務。
※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
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山田 祥寛(ヤマダ ヨシヒロ)
静岡県榛原町生まれ。一橋大学経済学部卒業後、NECにてシステム企画業務に携わるが、2003年4月に念願かなってフリーライターに転身。Microsoft MVP for Visual Studio and Development Technologies。執筆コミュニティ「WINGSプロジェクト」代表。主な著書に「独習シリーズ(Java・C#・Python・PHP・Ruby・JSP&サーブレットなど)」「速習シリーズ(ASP.NET Core・Vue.js・React・TypeScript・ECMAScript、Laravelなど)」「改訂3版JavaScript本格入門」「これからはじめるLaravel実践入門」「はじめてのAndroidアプリ開発 Kotlin編 」他、著書多数。
※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
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