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Android Studio 2で始めるアプリ開発入門

Android地図アプリとの連携とGPS機能の利用

Android Studio 2で始めるアプリ開発入門 第14回


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 Androidアプリを開発するにはAndroid Studioを使います。そのAndroid Studioのメジャーアップデートであるバージョン2.0が正式公開されました。本連載では、最新のAndroid Studio 2系を使い、Androidアプリ開発の基本を解説していきます。前回はAndroidアプリでバックグラウンド処理であるサービスと、バックグラウンドの状態を通知するノーティフィケーションを扱いました。今回は、OS付属の地図アプリとの連携を扱います。同時に、GPS機能の扱い方も解説します。

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本連載の書籍化について(2018年5月追記)

 本連載は、加筆・再構成およびAndroid Studio 3対応を行い、書籍化しています。最新情報については、こちらもぜひ併せてご参照ください。

対象読者

  • Androidアプリ開発未経験な方
  • Java言語は一通り習得済みである方

サンプルプロジェクト作成

 では、今回使用するサンプルアプリを作成していきましょう。以下がプロジェクト情報です。

  • Application name:ImplicitIntentSample
  • Company Domain:android.wings.websarva.com
  • Package name:com.websarva.wings.android.servicesample
  • Project location:C:\…任意のワークフォルダ…\ServiceSample
  • Phone and Tablet Minimum SDK:API 15
  • Add an activity:Empty Activity
  • Activity Name:IntentStartActivity
  • Layout Name:activity_intent_start

 strings.xml、activity_intent_start.xmlはダウンロードサンプルのソースコードをコピーしてください。

 この状態で、一度アプリを起動してみてください。以下のような画面になっているはずです。

図1 起動したアプリの画面
図1 起動したアプリの画面

 前回までと同様に、ボタン処理は記述されていないので、タップするとアプリがエラーで終了します。

 これからその処理を記述していきます。大まかな流れですが、今までのアプリとの大きな違いは外部のアプリと連携することです。AndroidではOS付属のアプリが存在します。今回のサンプルでは「地図検索」および、「地図表示」ボタンをタップすると、OS付属の地図アプリが起動するようにします。「地図検索」ボタンでは入力されたキーワードで地図上を検索し、その部分を表示します。「地図表示」ではGPSから取得した現在地を地図表示します。

 なお、今回の機能は実機に依存するものですが、GPSに関してはAVDで疑似的に再現できます。その方法も解説します。

暗黙的インテント

 さて、実際のコーディングに入る前に、今回のアプリ間連携のキモとなる暗黙的インテントについてあらかじめ解説しておきましょう。

 これまでの連載中でいろいろなサンプルで使ってきたインテントですが、それらはすべてアプリ内の画面遷移で使われてきました(一部、サービスの起動でも使いましたが)。このようにアプリ内の画面遷移で使われるインテントのことを「明示的インテント」といいます。なぜ、明示的かというと、ソースコードを見れば一目瞭然です。Intentオブジェクトを作成するときに、

Intent intent = new Intent(CityListActivity.this, WeatherInfoActivity.class);

 のように記述します。この第2引数はこれから起動するアクティビティを表しますが、クラスそのものを「明示的」に指定しています。

 一方、暗黙的インテントは、このように起動するアクティビティを明示しません。代わりに、「どのようなアクティビティを起動してほしいか」をIntentオブジェクトに埋め込み、実際にどのアクティビティを起動するかはOSにゆだねます。下図を参照してください。

図2 暗黙的インテント
図2 暗黙的インテント

 この図のように、起動するアクティビティをURIの形でIntentに埋め込み、それをOSに渡します。OSはURIから起動するアクティビティを探し出して起動します。特に、アプリから別のアプリを起動させる場合、通常は起動先アプリのActivityクラスが不明なので、この暗黙的インテントの方式をとります。

 なお、例えばブラウザのように、起動先として指定したアプリに同じ種類が複数存在する場合は、下図のようにアプリチューザという選択メニューが表示されます。

図3 アプリチューザ
図3 アプリチューザ

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この記事の著者

WINGSプロジェクト 齊藤 新三(サイトウ シンゾウ)

WINGSプロジェクトについて>有限会社 WINGSプロジェクトが運営する、テクニカル執筆コミュニティ(代表 山田祥寛)。主にWeb開発分野の書籍/記事執筆、翻訳、講演等を幅広く手がける。2018年11月時点での登録メンバは55名で、現在も執筆メンバを募集中。興味のある方は、どしどし応募頂きたい。著書記事多数。 RSS Twitter: @yyamada(公式)、@yyamada/wings(メンバーリスト) Facebook<個人紹介>WINGSプロジェクト所属のテクニカルライター。Web系製作会社のシステム部門、SI会社を経てフリーランスとして独立。屋号はSarva(サルヴァ)。HAL大阪の非常勤講師を兼務。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

山田 祥寛(ヤマダ ヨシヒロ)

静岡県榛原町生まれ。一橋大学経済学部卒業後、NECにてシステム企画業務に携わるが、2003年4月に念願かなってフリーライターに転身。Microsoft MVP for Visual Studio and Development Technologies。執筆コミュニティ「WINGSプロジェクト」代表。主な著書に「独習シリーズ(Java・C#・Python・PHP・Ruby・JSP&サーブレットなど)」「速習シリーズ(ASP.NET Core・Vue.js・React・TypeScript・ECMAScript、Laravelなど)」「改訂3版JavaScript本格入門」「これからはじめるReact実践入門」「はじめてのAndroidアプリ開発 Kotlin編 」他、著書多数

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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