Googleは2025年10月29日(現地時間)、Chrome 143のβ版提供を開始した。今回のアップデートでは、CSSやWebAPIの強化、Unicode 16への対応など多数の新機能が導入されたほか、XSLTの段階的廃止が明らかになった。
CSS関連では、アンカーポジション要素の装飾に対応。また、新たに「font-language-override」と呼ばれるプロパティが導入され、多言語コンテンツや言語固有の字形を持つフォントの表示制御が支援される。
JavaScript DOM APIの検証も改善され、HTMLパーサーで許可されている要素や属性をより自由に作成できるようになった。これにより、HTMLパーサーとJavaScript DOM APIの動作が一貫し、互換性が向上する。
また、国際化対応では、Unicode 16をサポートするICU 77へのアップグレードが実施された。これに伴いイタリア語の数字書式や、一部英語圏での日付表現形式が変更されるなど、アプリケーションによっては互換性に注意が必要となる。
一方、重要な仕様変更として、クライアントサイドXSLTの段階的な廃止が発表されている。XSLT v1.0は長らくウェブブラウザで用いられてきたが、JavaScriptライブラリやJSONなどの台頭により利用は大幅に減少し、セキュリティ上の懸念も浮上していた。
Chrome 143ベータは公式サイトやGoogle Playストアで配布されている。変更点の詳細は公式サイトから確認できる。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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