SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

CodeZine編集部では、現場で活躍するデベロッパーをスターにするためのカンファレンス「Developers Summit」や、エンジニアの生きざまをブーストするためのイベント「Developers Boost」など、さまざまなカンファレンスを企画・運営しています。

Herokuではじめるチーム開発と運用

モダンなアプリケーション設計や運用を助けるHerokuの追加機能

Herokuではじめるチーム開発と運用 第5回


  • X ポスト
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

Application Metrics

 3つめの機能はApplication Metricsです。

 Herokuには、アプリケーションの設計や開発時において、便利な機能が多数搭載されていますが、このアプリケーションのパフォーマンスや状態を監視するためのMetrics機能まで充実していることは意外と知られていないのではないでしょうか?

 Herokuのモニタリング機能であるApplication Metricsは、Herokuダッシュボードのアプリケーションページからアクセスできます。取得できる情報は非常に多岐にわたり、それぞれのMetricsは最大7日前まで確認できます。

Application Metricsで取得できる情報

  • メモリ利用状況(上限、使用量、スワップなど)
  • Dynoのロード(平均、最大)
  • プラットフォームイベント(再起動、デプロイ、スケールなど)
  • アプリケーションイベント(エラー、警告、情報など)
  • [Web Dynoのみ]アプリケーションのレスポンス時間(平均、最大、実質平均時間想定など)
  • [Web Dynoのみ]スループット

 この他にも、アプリケーションのエラーやスループットの低下が起きた際に、どのようにすればいいかをサポートするApplication Guidanceの機能や、アプリケーションに問題が発生した際に、特定のメールアドレスやチームのメンバーにアラートを自動で送信する機能も用意してあるため、Metricsと一日中にらめっこしなくても、問題が発生した際に素早く状況を把握して対処できます。

 さらに、Java VMのステータスなど、アプリケーション固有の情報を取得したい場合には、Herokuが提供するBuildpackを追加すれば、環境固有の情報を集めてMetricsに追加することもできます。

 例えばJava VMの状況を知りたい場合、以下のBuildpackを追加します。

BuildPackの追加
heroku buildpacks:add https://github.com/heroku/heroku-buildpack-metrics

 現在(2017年7月時点)、このBuildpackを使ったMetricsの追加は、Betaの扱いで対応できる環境はJava VMのみとなりますが、今後は他の言語や環境にも対応を拡大していく予定です。

おわりに

 いかがでしたでしょうか? 今回は多少マニアックですが、痒いところに手が届くHerokuの便利機能をご紹介しました。

 Herokuは機能をよく知って使い込めば使い込むほど、アプリケーションの開発や運用の効率を高めていくことができます。今回ご紹介した内容はすぐに活用できるものが多いので、ぜひ実際の開発プロジェクトにも活用してみて下さい。

この記事は参考になりましたか?

  • X ポスト
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
Herokuではじめるチーム開発と運用連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

岡本 充洋(株式会社セールスフォース・ドットコム)(オカモト ミツヒロ)

 多数のエンタープライズシステムの設計・開発に従事したのち2008年よりSalesforce.comへ入社。日本法人のディベロッパーエヴァンジェリストとして、セミナー講演や記事執筆、リファレンスアプリケーションの作成など、Salesforceテクノロジーの啓蒙全般を担当。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

  • X ポスト
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
CodeZine(コードジン)
https://codezine.jp/article/detail/10258 2017/08/07 15:55

おすすめ

アクセスランキング

アクセスランキング

イベント

CodeZine編集部では、現場で活躍するデベロッパーをスターにするためのカンファレンス「Developers Summit」や、エンジニアの生きざまをブーストするためのイベント「Developers Boost」など、さまざまなカンファレンスを企画・運営しています。

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング