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基礎からはじめるReact入門

Reduxにおける同期的/非同期的なAction Creatorをテストする

基礎からはじめるReact入門 第12回

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 前回はJestを用いて、同期的な処理であるReducerのテストを行う方法を学びました。今回はAction Creatorのテストについて解説します。同期的な処理のテストだけではなく、一歩踏み込んだ、非同期処理を伴うAction Creatorをテストする方法についても学ぶことを目的とします。

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対象読者

  • JavaScriptとWeb開発の基礎に理解がある方
  • Reactに興味/関心があり、これから学び始める方

前提環境

 筆者の検証環境は以下の通りです。

  • macOS High Sierra 10.13.3
  • Node.js v10.4.1/npm 6.1.0
  • React 16.4.1
  • redux 4.0.0
  • react-redux 5.0.7
  • jest 20.0.4(react-scripts 1.1.4内)

Action Creatorをテストする

 Action Creatorは、Reduxの重要なパーツとして、Reducerに並び立つ概念です。前回はReducerの自動テストを扱いましたが、Action Creatorもテストしたい存在ですね。今回はAction Creatorのテストについて解説します。

 Action Creatorとは、狭義では「dispatch関数に渡すActionオブジェクトを生成するための関数」です。Actionオブジェクトを生成するだけであれば、同期的な処理を行う関数なので、基本的な方針はReducerと同じになります。つまり、関数を実行した結果の戻り値を検査すればよいのです。これなら簡単そうですね。

 その一方で広義では、Action Creatorにはredux-thunkやasync/awaitを活用した、非同期処理を伴ったスタイルも存在します。これは同期的な処理と同じように解決するわけにはいきません。

 本記事では、同期的なAction Creatorと非同期的なAction Creator、それぞれについて方針を解説していきます。

同期的なAction Creatorをテストする

 それではまず、同期的なAction Creatorのテストの書き方について解説します。リスト1に第8回で取り上げたカウンターアプリをテストする例を示します。

[リスト1]src/actions/counter.test.js
import * as actions from "./counter";

describe("increment()", () => {
  test("+1のActionを作成できる", () => {
    // 条件
    const amount = 1;
    // テスト対象の処理を実行する
    const actual = actions.increment(amount); // (1)
    // 処理結果が期待したものになっているかを検証する
    expect(actual).toEqual({ // (2)
      type: "INCREMENT",
      payload: {
        amount: 1
      }
    });
  });
});

 まず、テスト対象の関数を実行して、戻り値を受け取ります(1)。その後、expect関数を使って、意図した値が返ってきているかどうかを検証します(2)。なお、筆者の好みとして、describeはテスト対象のAction Creator関数ごとに作成しています(リスト2)。

[リスト2]describeはテスト対象の関数ごとに作る
import * as actions from "./counter";

describe("increment()", () => {
  test("+1のActionを作成できる", () => {...});
  test("+5のActionを作成できる", () => {...});
});
describe("decrement()", () => {
  test("-1のActionを作成できる", () => {...});
  test("-5のActionを作成できる", () => {...});
});
describe("reset()", () => {
  test("リセットのActionを作成できる", () => {...});
});

 以上の通り、条件や検証対象の見た目は少し違うものの、考え方としてはReducerのテストとかなり近いといってよいでしょう。

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この記事の著者

WINGSプロジェクト 中川幸哉(ナカガワユキヤ)

WINGSプロジェクトについて> 有限会社 WINGSプロジェクトが運営する、テクニカル執筆コミュニティ(代表 山田祥寛)。主にWeb開発分野の書籍/記事執筆、翻訳、講演等を幅広く手がける。2018年11月時点での登録メンバは55名で、現在も執筆メンバを募集中。興味のある方は、どしどし応募頂きたい。著書記事多数。 RSS Twitter: @yyamada(公式)、@yyamada/wings(メンバーリスト) Facebook

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

山田 祥寛(ヤマダ ヨシヒロ)

静岡県榛原町生まれ。一橋大学経済学部卒業後、NECにてシステム企画業務に携わるが、2003年4月に念願かなってフリーライターに転身。Microsoft MVP for Visual Studio and Development Technologies。執筆コミュニティ「WINGSプロジェクト」代表。主な著書に「独習シリーズ(Java・C#・Python・PHP・Ruby・JSP&サーブレットなど)」「速習シリーズ(ASP.NET Core・Vue.js・React・TypeScript・ECMAScript、Laravelなど)」「改訂3版JavaScript本格入門」「これからはじめるReact実践入門」「はじめてのAndroidアプリ開発 Kotlin編 」他、著書多数

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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https://codezine.jp/article/detail/11044 2018/09/07 14:00

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