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人気のPHPフレームワークLaravelを習得しよう

PHPフレームワーク「Laravel」におけるビューの使い方を理解しよう

人気のPHPフレームワークLaravelを習得しよう 第3回

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条件分岐の記述方法

 LaravelでBladeを利用する基本が理解できたところで、制御構文の書き方を紹介します。まずは条件分岐からです。

条件分岐の基本のif-elseif-elseの記述方法

 Bladeで条件分岐などの制御構文を記述するには「@」を使います。具体的にはリスト6のコードになります。

[リスト6]resources/views/chap3/ifStatement.blade.php
<!DOCTYPE html>
<html lang="ja">
<head>
	<meta charset="UTF-8">
	<title>テンプレート中のif</title>
</head>
	<body>
		<p>
		@if($rand === 1)
			大吉です!<br>
			おめでとうございます!
		@elseif($rand === 2)
			中吉です!
		@else
			凶です!
		@endif
		</p>
	</body>
</html>

 このテンプレートを表示するルーティング登録コードとしてリスト7のコードを記述したとします。

[リスト7]routes/web.php
Route::get("/chap3/if", function() {
	$data["rand"] = rand(1, 3);
	return view("chap3.ifStatement", $data);
});

 1~3の乱数を発生させて、それをrandという名前でテンプレートに送っています。リスト6のテンプレートでは、この$randの値で分岐を行い、大吉、中吉、凶を表示するようにしています。その条件分岐を行っているのが太字のコードです。通常のPHPコードのif-elseif-elseの前に@が付与された記述となっています。この@から始める記述を「ディレクティブ」と呼びます。

 条件部分も通常のPHPコードと同じように()を使って記述します。ただし、条件に合致する場合の処理の範囲を表す{}は不要です。その代わり、@から次の@までがその条件に合致する場合に表示する範囲を表し、終端を表す@endifを必ず記述するようにします。

 実際に、この処理を行う以下のURLにアクセスしてみます。

  • http://localhost/firstlaravel/public/chap3/if

 すると、図4の画面が表示されます。

図4:リスト6が表示された画面
図4:リスト6が表示された画面

 リスト6は乱数を使用しているので、表示画面は3パターンあり、図4はそのうちの1つ、乱数値が1の場合です。その場合、「中吉です!」や「凶です!」の部分は表示されておらず、条件分岐がちゃんと働いていることが見て取れるでしょう。

switchによる分岐

 テンプレートでの分岐にはswitch文も使えます。リスト6のpタグ内を、switchを使って書き換えるとリスト8のようになります。

[リスト8]resources/views/chap3/switchStatement.blade.php
~省略~
<p>
@switch($rand)
@case(1)
	大吉です!<br>
	おめでとうございます!
	@break
@case(2)
	中吉です!
	@break
@default
	凶です!
@endswitch
</p>
~省略~

 if-elseif-elseと同じようにswitchも通常のPHPコードの前に@がついたような形になっています。注意するべきなのは、caseで値を記述するところに()が必要なところ、@endswitchが必要なところです。また、通常のPHPコード同様に@breakの記述忘れにも注意してください。

その他便利な条件分岐の記法

 if-elseif-elseとswitchを知っていれば、条件分岐の記述には困りません。ただ、Bladeにはさらに便利な条件分岐の記述が用意されていますので、リファレンス的に紹介します。

 まず、否定の条件を記述する場合には@unlessディレクティブが使えます。例えば、以下の記述です。

@unless($isFinished)
<p>isFinishedはfalseです。</p>
@endunless

 ここで$isFinishedはtrue/falseを表す変数です。この記述は以下の記述と同じ意味です。

@if(!$isFinished)
<p>isFinishedはfalseです。</p>
@endif

 @unlessディレクティブを使うと、条件を否定する「!」を記述する必要がなくなります。

 また、変数が渡されてきた場合のみ表示するディレクティブとして@issetディレクティブがあります。例えば、以下の記述です。

@isset($isFinished)
<p>isFinished変数は存在します。</p>
@endisset

 これは、PHPの関数isset()と同じなので、使い方としては以下の記述と同じです。

@if(isset($isFinished))

 同様に、empty()関数と同じ使い方ができる@emptyディレクティブもあります。使い方としては以下の記述になります。

@empty($resultList)
<p>resultListは空です。</p>
@endempty

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ループの記述方法

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この記事の著者

WINGSプロジェクト 齊藤 新三(サイトウ シンゾウ)

WINGSプロジェクトについて>有限会社 WINGSプロジェクトが運営する、テクニカル執筆コミュニティ(代表 山田祥寛)。主にWeb開発分野の書籍/記事執筆、翻訳、講演等を幅広く手がける。2018年11月時点での登録メンバは55名で、現在も執筆メンバを募集中。興味のある方は、どしどし応募頂きたい。著書記事多数。 RSS Twitter: @yyamada(公式)、@yyamada/wings(メンバーリスト) Facebook<個人紹介>WINGSプロジェクト所属のテクニカルライター。Web系製作会社のシステム部門、SI会社を経てフリーランスとして独立。屋号はSarva(サルヴァ)。HAL大阪の非常勤講師を兼務。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

山田 祥寛(ヤマダ ヨシヒロ)

静岡県榛原町生まれ。一橋大学経済学部卒業後、NECにてシステム企画業務に携わるが、2003年4月に念願かなってフリーライターに転身。Microsoft MVP for Visual Studio and Development Technologies。執筆コミュニティ「WINGSプロジェクト」代表。主な著書に「独習シリーズ(Java・C#・Python・PHP・Ruby・JSP&サーブレットなど)」「速習シリーズ(ASP.NET Core・Vue.js・React・TypeScript・ECMAScript、Laravelなど)」「改訂3版JavaScript本格入門」「これからはじめるReact実践入門」「はじめてのAndroidアプリ開発 Kotlin編 」他、著書多数

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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https://codezine.jp/article/detail/11455 2019/03/27 11:00

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