今後のロードマップと日本への展開
最後に、Motionloftの今後のロードマップと、日本への展開状況と方針についてお伝えしたい。
CEOのJoyce氏によれば、Motionloftが今後開発に注力する機能は以下のとおりである:
- 違法駐車管理
- 道路の混雑把握
- 自動車事故、スピード違反検知
- SMSアラート機能
- 人間のおおよその年齢把握
- ベビーカーやバックパックの識別
このロードマップからも、Motionloftが屋外や広域を主なターゲットとしていることがうかがえる。当面は、現在持っている強みをさらに伸ばすことで、自分たちの得意領域で確固たるマーケットシェアを得るという方針である。
日本展開に関していえば、Motionloftは2019年1月に東京オフィスの開設を終えており、今後日本でのサービス展開を活発化させると言う。また、2018年の東京都アクセラレータプログラムにも参加しており、その意味ではすでに日本での活動そのものは始動している。
このプログラムで試みたのは、まさに街中での人や車の流れを把握して混雑緩和などに役立てるという、Motionloftの本丸ともいえる取り組みだった。前編でも触れた通り、2018年12月には、JR東日本が大宮駅でデジタルサイネージの認識率に関する実証実験を行ったことも話題となった。
- 「AIで新幹線の混雑を予測。JR東日本が大宮で未来の駅提案」(Impress Watch)
また、NTTドコモUSAとも協業している(屋外でのデータ送信を想定している点で、Motionloftは携帯キャリアとパートナリングの相性が良い、注7)。
現在もテレコム、リテール、広告代理店、流通など多くの業種の日系企業とPoCや商談を進めており、Motionloftは日本に対して「自分たちの製品が非常によくマッチする市場だと手ごたえを感じている」(金本氏)と評価している。
セキュリティと屋外での対応という2つの技術的強みを兼ね備えたコンピュータビジョンのソリューションは、日本でも受け入れられる可能性が高いと思われる。最後に、Joyce氏から日本の読者へのメッセージをお届けして結びとしたい。
MotionloftのAI搭載のセンサーとマシンラーニング・アプリケーションによって、 私たちはQoL(Quality of Life)の改善に役立つ情報へアクセスすることができるようになります。東京オリンピックが開催される2020年夏には、多くの歩行者と自動車の混雑が予想されています。データドリブンな技術は、スタジアムや駅、商業施設の立地を最適化し、交通渋滞を防ぐことに役に立つはずですし、それがより安全で効率的な社会を実現することにもつながると考えています。
注7
「ドコモUSAのIoTソリューション紹介②」(DOCOMO Open House 2018)
