ヌーラボは、同社が運営するプロジェクト管理ツールの「Backlog」ユーザーもしくは「Backlog」のSNSフォロワーのうち、IT・インターネット業界に所属する人を対象に実施した「新型コロナウイルス感染症に伴ったテレワークの導入に関する調査」の結果を、3月26日に発表した。
同アンケートは、2020年3月3日~3月13日の期間にインターネット上で実施され、462名の有効回答を得ている。
テレワークを活用した人は全体の35.3%
新型コロナウイルス感染症の流行が本格化した2020年2月の1カ月間で、テレワークを活用したかどうかを質問したところ、活用した人は全体の35.3%だった。IT業界に所属していたとしても、テレワークが進んでいない様子が伺えた。
テレワークを許可されていない企業は4割以上
「新型コロナウイルス感染症の流行をきっかけに、会社からテレワークに関する指示はありましたか?」という質問に対しては、「以前から許可されていた」(33.8%)が最多で、次いで「今回をきっかけに許可された」(23.4%)、そして「許可されなかった」(23.8%)という結果になった。
また、「その他」(19%)の結果を分析したところ、大半が「今回をきっかけに一部職種のみ許可された」「今回をきっかけに検討が開始された」「テレワークに関する言及が一切されなかった」といった回答だったことから、全体の4割以上がテレワークを許可されていないことも分かった。
テレワークを許可されても、40.4%は活用なし
前述のアンケートで「以前からテレワークを導入していた」「今回をきっかけに許可された」と答えた人の中でも、40.4%は「テレワークを活用しなかった」と回答した。テレワークが許可されている企業であっても、実際はテレワークが活用されていない、もしくはできない状況であることが分かった。
テレワークを許可されても活用しなかった理由、「業務が滞る現状がある」が約9割
テレワークが導入しやすいと予想されるIT・インターネット業界で就業する回答者に限っても、66.7%が「出社しないとできない業務がある」、22.2%が「PCが1人1台ない、または持ち出し禁止」と回答した。テレワークを実施すると業務が滞るなど、PCなどのインフラ環境があっても、業務フローそのもののIT化が遅れている会社の様子が見受けられた。
テレワークが浸透しない企業の実情とは
そのほか、「テレワークは無給扱いになると通達があった」「規定がないため労働時間にはならないと通達があった」「派遣社員のテレワークが許可されていなかった」「推奨していると会社は公表しているが、実際にはできなかった」「請求書など、紙文化が残っているため対応できなかった」といった回答も見受けられた。テレワークが浸透しない企業には、企業側の環境整備や規定整備の遅れがあることが分かった。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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