SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

DeveloperZine(デベロッパージン)- エンジニアの意思決定を支える技術情報メディア ProductZine

CodeZine編集部では、現場で活躍するデベロッパーをスターにするためのカンファレンス「Developers Summit」や、エンジニアの生きざまをブーストするためのイベント「Developers Boost」など、さまざまなカンファレンスを企画・運営しています。

ProductZineウェビナーレポート

日本のプロダクトマネージャーの戦い方とは? 書籍『プロダクトマネジメントのすべて』著者陣が語る

ProductZine3月ウェビナー『プロダクトマネジメントのすべて』刊行記念イベントレポート(前編)

日本のプロダクトマネージャーに期待すること

及川:最後のトピックス「日本のPMへの期待」に移りましょう。コロナ禍により新しい生活様式に変わる中、グローバルを意識する上で日本のプロダクトマネージャーはどのように振る舞えばよいと思われますか。

曽根原:この本を活用して、プロダクトマネージャーとしての基礎力を身につけてほしいと思います。生物の世界では収斂進化と分岐進化の2つがあるのですが、収斂進化とは種の違いにかかわらず、見た目や機能が同じような形に進化することです。このことはプロダクトマネージャーにも当てはまると思います。つまり日本で培ったものは他の国でも通用するということ。そのためには、プロダクトマネジメントの原理原則をしっかり身につけること。そして、得意な分野を進化させていくことで、世界に出ていったときにも唯一のプロダクトマネージャーになれる可能性がある。そんな方向に発展していくと、プロダクトマネジメントの業界は盛り上がると思います。

小城:私も日本のプロダクトマネージャーは米国などと比べて、イケていないとは思っていません。日本は、全体の数は少ないですけど、独自のイシューがある。日本だからこそできるプロダクト作りがあると思っています。

及川:私は接点を増やすことが大事だと思います。海外の情報に触れるだけでも違います。今は英語が得意ではない人も、翻訳機能を使えば容易に世界の情報に触れることができます。日本にも優れた技術や発想はたくさんあります。ぜひ、ものおじせず、グローバルに出ていていただくとよいなと思います。

プロすべ本はプロダクト作りに関わるすべての人に読んでほしい

 最後のテーマは「プロすべ本をどのように使うのか」。「プロすべ」とは、3人の著書「プロダクトマネジメントのすべて」の略称。ここからは曽根原さんがモデレータを務めた。

曽根原:「プロすべ」本をどのように使えばよいのか。この本のターゲットは現在、プロダクトマネージャーという職に従事している人。特に駆け出しの人に活用してほしいと思っています。そういった人が困ったときにすぐ頼れる伴走者のような書籍になっています。

 もちろん経験者の方にも読んでいただき、社内にプロダクトマネジメントという業務の重要性を啓蒙してもらいたいですね。そうすることで、日本全体にプロダクトマネージャーの認知が広がると思います。プロダクトマネージャーになりたい人にもお勧めしたい。この本にはプロダクトマネージャーの1日のタイムラインも記されています。どんな業務があり、どんなワークスタイルになるのかイメージがつくと思います。どんなスキルが必要なのかということもわかると思います。

及川:プロダクトマネージャーという専門職ではなかったけど、似たようなことをしていた人たちはたくさんいると思います。そういった人たちもぜひ、読んでいただきたいですね。

小城:本の中で紹介しているケーススタディをご自身でもやっていただけると勉強になると思います。この本はプロダクトマネジメントに関わり、プロダクトを作る人のための本と言えます。プロダクト作りに関わるさまざまな人が読むことで、共通の言語作りができると思うのです。

曽根原:この本を読めば、プロダクトマネージャーが何を考えてそういう発言をするのか、頭の中を理解することができると思います。なのでこの本を読むと、協業がうまく進むようになると思います。例えばプロダクトマネージャーという職種を置こうと考えている組織の上層部の方には、ぜひ読んでほしいですね。プロダクトマネージャーが活躍できるようにするには、どんな組織にしないといけないかを考える道しるべになると思います。

及川:米国では新卒でもプロダクトマネージャーとして採用されるキャリアがあります。社会人経験がないので、組織が育てて、一人前にしていく。この本を組織全体で読むことで、よりプロダクトマネージャーが活躍できる場が広がると思います。

伝えたかったのは、プロダクト作りへの「愛情」

  こうして、1時間に及ぶパネルディスカッションが終了した後は、Q&Aのコーナーへと移った。事前に寄せられた質問や、セッション中にリアルタイムで寄せられた質問はどれも現場からのリアルな声で、3名の回答にも熱がこもっていた。2時間に及んだ今回のイベント。最後は次のような言葉で締められた。

 「プロダクトを作る人全員でこの書籍の輪読会などをして、議論して欲しいと思います」(小城氏)

 「今日のパネルディスカッションで、モノづくりの楽しさを感じてもらえたらうれしいです。そしてぜひ、本に目を通してほしいですね」(及川氏)

 「私たち3人の熱意や協力が積み重なってできた書籍です。一番伝えたいのはプロダクトを作る愛情です。健全な議論、健全な環境がプロダクトマネジメント界隈で広がることを期待しています」(曽根原氏)

 及川氏、曽根原氏、小城氏の3人は、「プロダクトマネジメントクライテリア」という企業がプロダクトを成功に導くために必要な要素を多角的かつ具体的に記したWebサイトも用意している。ここに記されている内容は、『プロダクトマネジメントのすべて』を元にしたもの。まずは同サイトにアクセスしてみてはいかがだろう。

 また、質問については時間内に回答しきれなかったものも多かったため、本レポートの後編で当日のQ&Aの様子と、答えきれなかった質問への回答を、まとめて紹介する。当日のウェビナーを視聴していない方でも、プロダクトマネジメントについて悩みを抱えている読者の皆さんに、きっと役立つ情報となっているはずなので、参考にしてほしい。(後編へ続く)

関連リンク

この記事は参考になりましたか?

連載通知を行うには会員登録(無料)が必要です。
既に会員の方はを行ってください。
ProductZineウェビナーレポート連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

中村 仁美(ナカムラ ヒトミ)

 大阪府出身。教育大学卒。大学時代は臨床心理学を専攻。大手化学メーカー、日経BP社、ITに特化したコンテンツサービス&プロモーション会社を経て、2002年、フリーランス編集&ライターとして独立。現在はIT、キャリアというテーマを中心に活動中。IT記者会所属。趣味は読書、ドライブ、城探訪(日本の城)。...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

CodeZine(コードジン)
https://codezine.jp/article/detail/13996 2021/04/23 11:00

イベント

CodeZine編集部では、現場で活躍するデベロッパーをスターにするためのカンファレンス「Developers Summit」や、エンジニアの生きざまをブーストするためのイベント「Developers Boost」など、さまざまなカンファレンスを企画・運営しています。

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー