米Dockerは、「BuildKit 0.9.0」「Docker Buildx 0.6.0」「Dockerfile 1.3.0」「Dockerfile 1.3.0-labs」を、7月16日(現地時間)にリリースした。
「Dockerfile 1.3.0」では、RUNコマンドが特定タイプのネットワーク条件(host、none、default)を要求するための--networkフラグをサポートするようになり、Dockerのビルド中にすべてのネットワークを無効にして、ネットワークが使用されないようにするか、ホストネットワークを明示的に使用するかを選択できるようになっている。
また、RUNコマンドにおける--mountフラグの値が変数展開をサポートするようになるとともに、RUNコマンドとCOPYコマンドがヒアドキュメント構文をサポートし、多くの&&文字と\文字を使用することなく、複数行のインラインスクリプトとファイル(ラボチャネル)の記述が可能になった。
「BuildKit 0.9.0」では、OpenTelemetryがOpenTracingに置き換えられ、将来的にクライアントまたはコンテナからトレースを転送できるようになる。なお、JAEGER_TRACE envは以前と同様にサポートされ、OTELコレクタはgrpcとHTTPプロトコルの両方を介してサポートされている。さらに、BuildKitソルバの並列性を制限可能になったほか、TCP接続をレジストリごとに4つに制限して、レイヤのプルとプッシュに使用されない接続を追加することで、ホストごとにTCP接続を管理し、イメージのプル中にビルドがスタックするのを防げるようになった。
ほかにも、GitHub ActionsにおけるDockerビルド高速化のための、GitHubキャッシュバックエンドが試験的にリリースされるとともに、Gitコンテキスト使用時にデフォルトのブランチ名がリモートから正しく検出されるようになり、組み込みQEMUエミュレータがバージョン6.0.0に更新され、エミュレーション可能なプラットフォームが追加されるなど、数多くの機能追加・改善が行われている。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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