米Googleは、Webサイトの品質を測定するツール「Lighthouse」の新版であるバージョン10を2月9日(現地時間)に公開した。LighthouseはApache License 2.0で公開しているオープンソース・ソフトウェア。Lighthouseのバージョン10は、パッケージマネージャー「npm」から入手できるほか、Google Chromeの「Canary版」でも利用できる。Google Chromeの安定版にLighthouseが入るのは、バージョン112が最初になるという。
今回のバージョン・アップでは、Webサイトの使いやすさを評価する項目のうち1つが廃止となり、総合スコアを算出する際に使用する各スコアの重み付けが変化した。具体的には、操作可能になるまでの時間を示す「Time to Interactive(TTI)」が廃止となった。TTIを総合スコアを算出する上での重み付けが10%となっていたが、その分がすべて、ユーザーが予期しないレイアウト崩れに遭遇する頻度を表す「Cumulative Layout Shift(CLS)」に加算となった。その結果、CLSは総合スコアを算出する際の重み付けが25%となった。
GoogleはTTIを廃止した理由として、TTIの数値が外部ネットワークの速さや、外部サーバーの処理速度に左右されすぎる点を挙げている。そして、Webサイトの使いやすさを測るには、Webサイト内で最もデータ・サイズが大きな文章や画像の描画にかかる時間を示す「Largest Contentful Paint(LCP)」や、Webサイト全体の描画にかかる時間を示す「Speed Index」の方が役に立つとしている。
一方で、Webサイトがユーザーの操作を受け付けなかった時間を表す「Total Blocking Time(TBT)」は、長時間かかる処理やメインスレッドの動作状況をより良く反映しており、総合指標の一つである「Core Web Vitals」との相関が見られる傾向があるとしている。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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