はじめに
JBuilder 2007を用いれば、比較的容易に既存のWebサービスから、Webクライアントを作成できます。JBuilder 2007が、Webサービスインフラを構築するための煩雑な作業をすべて行ってくれるので、開発者は、Webクライアントの作成だけに注力すればよくなります。
作成手順を見ていく前に、状況を説明しましょう。ここでのゴールは、通貨換算のWebページを作ることです。例えば、100 USドルを持っているとしましょう。そのとき、ユーロでは、いくらに換算できるのか、あるいは他の通貨ではどうか?
実は、向こう側にWebサービスがあって、換算レートを提供してくれます。ここで、Webサービスを利用可能にして、そのサービス向けのクライアントの作成する過程で、JBuilder 2007がどのように作業を支援してくれるかを説明できると思います。
必要なソフトウェア
JBuilder 2007またはJBuilder 2007 Enterprise
Webサービスを使う
さて、はじめに行うことは、JBuilder 2007を起動して、[URLからWebサービス・クライアントへ]プロジェクト(図1)を作成することです。項目を選択して、[Next(次へ)]ボタンをクリックします。
次の画面は、「URLからWebサービスを追加」ダイアログボックスです(図2)。これから使おうとしているWebサービスは、webservicex.netの以下のURLの通貨換算Webサービスです。
http://www.webservicex.net/CurrencyConvertor.asmx?WSDL
2つの通貨を指定すると、これらの換算レートを返します。例えば、Webサービスは、1USドルを1.0019カナダドルに変換します(つまり、換算レートは、1.0019です)。私は、Oracle 10g Application Serverを使うことを選択しましたが、コードは、任意のJEE 5準拠のアプリケーションサーバーで動作するはずです。また、ユニットテストには、JUnit 4を使います。クライアントプロジェクトオプションを設定しようとすると、「クライアントのプロジェクト設定の指定」ダイアログボックスが開きます(図3)。[OK]ボタンをクリックして、ダイアログボックスを閉じ、[Finish(完了)]ボタンをクリックしてウィザードを終了します。