ダイニーのコンパウンド戦略を支える飲食店データ分析基盤とは
ダイニーは「All in One Restaurant Cloud.」のコンセプトのもと、飲食業界向けにコンパウンド戦略でプロダクトを展開する企業だ。スタートアップであるにも関わらず同社が分析基盤を必要とする理由は、そのプロダクト特性にある。
1つ目は、注文データや会計データを経理業務などのオペレーションで活用するため、正確かつ常時アクセス可能な集計データが求められること。2つ目は、リアルタイムの売上データから月次の分析まで、幅広い適時性に対応する仕組みが必要なこと。そして3つ目は、複数プロダクト間のデータを統合して価値を創出するためだ。
これらの要件に対応するため、データ基盤において3つの戦略を採用している。まず、Dataformを利用してプロダクト特性に合わせたELT基盤を構築。次に、全システムをGoogle Cloud上で運用し、Datastreamを活用して高い即時性を実現。そして、データメッシュを導入して各ドメインのデータを管理し、基盤のスケーラビリティを向上させている。
アーキテクチャとしては、AlloyDBからDatastreamでデータをBigQueryのData Lakeに取り込み、Dataformで変換処理を行うことでData Martを構築。この一連の処理をGitHub Actionsでスケジュール実行している。また、Dataplexを用いてデータガバナンスを強化している。セッション終盤では、アーキテクチャ改善の予定が語られた。