AI活用のレベルとそれぞれに浮上する課題
生成AIが登場すると、すぐに開発現場に導入が進んだ。今ではAIを使わない開発現場は少ないのではないだろうか。ただし活用のレベルには差があり、それぞれに課題もある。
活用レベル1:ソースコードの生成にAIを活用
ここは日常化が進んだ領域と言えるだろう。コーディングの生産性は向上したものの、ソフトウェア開発ではコーディングの時間は2割程度で、会議やトラブルシューティングなどコーディング以外の時間の方が圧倒的に長い。せっかくの効果も限定的となる。

活用レベル2:ソフトウェア開発のさまざまな局面でAIを活用
コーディングツール以外に、チケット管理ツール、CI/CDツール、セキュリティスキャンツールなど、ツール毎に内包されているAIを活用するような場合がこのレベルにあたる。ツール毎にライセンス料が発生するほか、ツール同士をいかにシームレスに連携させるかが課題となる。

活用レベル3:各局面に応じて優れたLLMを採用
さらに活用が進むと、各局面に応じて優れたLLMを採用する。例えばコーディングにはChatGPT、CI/CDにはGeminiなど。これらが「AI時代の新しいサイロ」となり、AIが学習すべきコンテクストをどう統合するかが課題となる。またデータプライバシーなどの問題も露呈する。
