一人のロールモデルがいないから、未来を自由に想像できる
小さな「面白そう」をきっかけに、キャリアを前進させてきた前田氏。「キャリアの中でロールモデルということを持つことはなかった。おそらく今後もない」という。
「誰か一人をロールモデルにするのではなく、いろいろな方のいろいろなところを参考にして、仕事をしていく。これがかえって自分に自由をもたらしたんじゃないかなと思います。少し先の未来を想像する好奇心と、未来への情熱を持つことにつながりました」
ITコンサルタントになった前田氏は、エンジニア時代の技術を駆使する役割から、技術をビジネスや業務に生かす役割に変わった。「お客様が見たことがない未来を想像するのは、何にも変えがたい醍醐味」と語る。
自分にとって面白そうかどうかを考えてキャリアを選択することも、未来を想像することと似ている。2つのポイントを大事にしてきた結果、ITコンサルタントという職種にたどり着いた前田氏だが「必然だったのではないか」と振り返った。
前田氏は最後に、キャリアに悩む参加者に向けてメッセージを送った。
「キャリアは誰のものでもありません。皆さん自身のものです。迷った時に『面白そう』という気持ちを信じてみてほしいです。追いかける背中がなかったとしても、自分の気持ちを信じてみてほしい。その選択がきっと誰かの未来や希望になると思いますし、皆さんが“わたし色”で輝くことを心から願っています」