はじめに
データの同期は、企業の情報システムで重要な部分を占めるようになりました。高可用性データベースを同期させること、そして単一障害点(SPOF:Single Points of Failure)のない同期システムを構築することは、今日のデータシステムに求められる24時間稼動という要件を満たすために、解決しなければならない課題です。
データ同期
データ同期環境には、リモートデータベースから統合データベースへのデータ転送と、その逆方向へのデータ転送を行うための転送メカニズムがあります。
各種のデータベース管理ソリューションは、それぞれ異なるデータ同期メカニズムを使用しています。Sybase iAnywhereの同期ソフトウェアである「MobiLink Synchronization」は、拡張性の高いセッションベースの同期システムを持ちます。このソフトウェアを利用することで、統合データベースと呼ばれるメインデータベースと多数のリモートデータベース間のデータ同期が可能になります。統合データベースにはいくつかのODBC規格のデータベースを使用でき、例えばSQL Anywhere、Sybase Adaptive Server Enterprise、Oracle、Microsoft SQL Server、IBM DB2などが使用できます。
単一障害点のない同期システムを構築するには、システムの各コンポーネントを二重化する(冗長性を持たせる)ことが必要です。