GUIのデザイン
今回は、とりあえずアプリケーションの外観だけを作成します。
フリーレイアウトグリッドとVS標準のコントロール、データベースコントロールを使用します。
フリーレイアウトグリッドの設定
フリーレイアウトグリッドをフォームに配置したら、「G1FreeGrid」タスクトレイの[データソースの選択]で、利用するデータベースを設定します。
このデータベースのバインド作業は、YouTubeに作業手順の動画がありますので、詳細はこちらを参考にするとよいでしょう。
そして、[データソースからレイアウトを設定]を選択すると、自動的にデータソースに基づいて列数や列見出し(ヘッダー)を設定してくれます。
開発中のシステム-販売管理システム
本記事では、ある開発現場でフリーレイアウトグリッドを使ったアプリケーション開発を行っていく、というストーリーで解説を進めていきます。
- 【顧客側】情報システム課 課長 田中 様
- 【開発者側】システム開発課 課長 山下、新入社員 上田
ストーリーの背景
現時点では、とりあえずの要件定義と概要設計を請け負った。田中課長は早い段階で動くものが見たいとのご要望があり、第一回の打合せで販売管理システムで一番よく利用する 「得意先検索画面」のモックアップをお持ちすることになった。
山下課長のポリシー
システム開発をする上で、仕様変更は避けられないものです。仕様変更が起きたとき一番被害が大きいもの、そして、後工程の開発工数に影響するものは何でしょう。それはテーブル設計です。
では、一番被害の大きな仕様変更を起きないようにするにはどうすればよいでしょうか。
それは、他の仕様が固まってからテーブル設計をすることです。つまり、テーブル設計を極力後回しにすることで、被害を最小限に抑えることができます。
そのために、山下課長はストアドプロシージャを利用し、テーブルを作らないでモックアップを作る方法をとることにしました。
ストアドプロシージャは、データベースシステムのベンダー依存が非常に強いため導入を嫌うプロジェクトも多いのですが、実際の開発現場でデータベースシステムが途中から変更されることはほとんどなく、むしろホスト言語(VB6 → C# 、Ruby → Java)などの変更の方がはるかに多くなっています。そのため、ストアドプロシージャにしている方が変更のための作業工数が少なくてすみ、与えられたデータベースの能力を一杯まで使うことができる、という考えが主流になっています。
今回は、数あるRDBMSの中で、最も工数削減が可能なSQL Serverで提案できましたので、トレーニングを兼ねて開発メンバーに新人の上田君をアサインしました。