はじめに
『Javaによる簡易HTTPサーバーの作成』第3回目の今回は、前回までのHTTPサーバーの実装に対してマルチスレッド処理を追加します。本記事では、次の項目について取り上げます。
- スレッドの作成
- スレッドプールの仕組み
対象読者
本記事は、Javaプログラミングの初級者から中級者を対象に、J2SEのスレッドの利用方法を説明します。なお、J2SE 5.0で追加されたコンカレントユーティリティについては本記事の対象外とします。
必要な環境
本記事のソースをビルド/実行するには、J2SE 1.4以上を利用してください。ソースファイルアーカイブは、直接NetBeans 4.1のプロジェクトとして開けるように構成してありますが、NetBeans 4.1を利用しなくても、コマンドラインからJDKおよびAntを利用してビルドすることができます。
なお、ソースファイルアーカイブに格納してあるコンパイル済みクラスファイルとjarファイルは、J2SE 1.5.0でビルドしたものです。J2SE 1.4の環境で実行する場合は、再ビルドしてください。
参考までに筆者が利用した本記事のテスト環境は以下のものです。
OS | J2SE | Ant |
OSX 10.4.4 | 1.5.0_05 | 1.6.2 |
Windows XP | 1.5.0_06 | 1.6.2 |
NetBeans 4.1からの利用
メニューから[ファイル]-[プロジェクトを開く]を順に選択し、ソースファイルアーカイブを展開したディレクトリの「httpserver」ディレクトリを選択して、[プロジェクトフォルダを開く]をクリックしてください。
プロジェクトが読み込まれたら、プロジェクトのコンテキストメニュー(ショートカットメニュー)から[プロパティ]をクリックし、[プロジェクトプロパティ]の[プロジェクトの実行]タブを選択して、[作業用ディレクトリ]に展開したディレクトリの「httpserver\html」を設定してください。
以降、プロジェクトのコンテキストメニューから実行、デバッグ、テスト実行が可能となります。