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Eclipse 3.4からはじめるIDE入門

Eclipse 3.4の各種設定と利用方法
~Eclipse 3.4入門~

第2回


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Java開発環境の使い方(4)シンプルなJavaアプリケーションの作成と実行

 ここまでの手順を終えると、ソースプログラムのスケルトン(骨格)が自動作成されます。そして、Javaパースペクティブの空いていた中央のスペースに「エディタービュー」が表示され、ソースプログラムが表示されます。エディタービューの上ではマウスカーソルがI字型になります。

エディタービュー上では、マウスカーソルがI字型に
エディタービュー上では、マウスカーソルがI字型に

 このカーソルを用いて、コメント「// TODO Auto-generated method stub」の下の空き行にプログラムをタイプしてみましょう。今回は、標準出力に文字列「Hello Eclipse」を出力する処理させる次の1行を記述していきます。

System.out.println("Hello Eclipse");

 まず、「System.」まで打ち込むとJavaエディターの補完機能が動作し、この後に続くであろう単語の候補が表示されます。今回は[out]をダブルクリックします。

Eclipseのコード補完機能。「out」を選択
Eclipseのコード補完機能。「out」を選択

 Javaエディターのこの補完機能のトリガー(起動するきっかけ)は、初期設定ではピリオドに当てはめられています。候補から選択する代わりにタイプインを続けると、タイプインされた文字列に従って候補が絞り込まれます。選択せずにタイプインを続けることもできます。

 「out」の後ろに、残りのプログラムを打ち込んでいきます。なお、途中の「(」と「"」(ダブルコーテーション)では自動的に「)」と「"」が最適な位置に挿入されるので、カッコや文字列指定の閉じ忘れが防げます。打ち終わり、文法エラーになるようなタイプミスがなければ、その行の先頭に表示されていた赤い「×」マークが消えます。消えなければタイプミスをチェックし、修正します。

 メニューの下の[フロッピーディスク型のアイコン]をクリックするか、メニューの[ファイル(F)]-[保管(S)]を実行して、ソースファイルを保存します。

「×」マークが消えたら左上の[フロッピーディスク型のアイコン]をクリックして保存
「×」マークが消えたら左上の[フロッピーディスク型のアイコン]をクリックして保存

 では、ビルドと実行に移りましょう。Javaの場合、ビルドとはバイトコードへのコンパイルです。Eclipseでは「自動的にビルド」が規定値でオンになっているので、これをオフに変更しない限り、ビルドを意識的に行う必要はありません。今回作成した独立して動作するJavaアプリケーションの場合、実行を選択すると自動的にビルドが行われます。このプログラムを実行するにはメニューの下にある[実行アイコン]をクリックするか、メニューの[実行(R)]-[実行(S)]-[Javaアプリケーション]を選択します。

[実行アイコン]をクリックしてプログラムを実行
[実行アイコン]をクリックしてプログラムを実行

 ビルドが自動的に開始され終了すると、問題ビューの上に「コンソールビュー」が表れ、「Hello Eclipse」と表示されます。プログラムが標準出力に書き出した情報がある場合、Eclipseはコンソールビューを開いてそこに情報を表示してくれます。

コンソールビューに実行結果が表示される
コンソールビューに実行結果が表示される

Eclipseの終了方法

 最後にEclipseの終了方法について触れておきます。まず編集後未保存のソースがあれば、前述の通り、メニューの下の[フロッピーディスク型のアイコン]をクリックするか、メニューの[ファイル(F)]-[保管(S)]を実行して、ソースファイルを保存します。

 その後のEclipseの終了方法は2パターンあります。ひとつはメニューの[ファイル(F)]-[終了(X)]を実行する方法です。この場合、Eclipseは即時に終了します。これに対してウィンドウ右上の[X]ボタンをクリックした場合は、「終了の確認」ウィンドウが表示され「終了しますか?」と確認されます。次回以降、[X]ボタンの場合も即時に終了して構わないのでしたら、[常にプロンプトなしで終了(A)]のチェックをオンにします。どちらにしろ、Eclipseはワークスぺースの保管を行ってから終了します。

まとめ

 第1回の概要説明から、この第2回までで、Eclipseを活用する基礎知識が得られたと思います。まずは簡単なJavaプログラムをいくつか試してみることをお勧めします。

 次回はプラグインの利用方法の説明と、Eclipse 3.4で利用可能な代表的なプラグインの紹介です。

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この記事の著者

平野正喜@ランドッグ・オーグ(ヒラノマサキ)

フリーのIT系執筆者&講使(※)の「ランドッグのマウ」こと平野正喜(HIRANO Masaki)です。【略歴】 1962年札幌市生まれ。今で言うIT企業のシステムエンジニア、プロジェクトリーダー、システムコンサルタント、採用担当などを経て独立し、2002年11月にランドッグ・オーグ平野正喜事務所(h...

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