はじめに
第6回「バージョン管理との連係」までで、Eclipseのインストールと設定、Eclipseを用いたアプリケーション開発・デバッグ・テストまでといった一般的な流れと、バージョン管理システムと連係する機能などを説明しました。今回はデータベース操作プラグインを用いて、データベース管理システム(DBMS)と連係してデータベースを操作する機能を紹介します。
DBMSには個人用の小さなシステムから企業向けの巨大なシステムまで多くの種類があり機能の差が大きいことから、全てに対応する説明はできません。そこで今回は、普及しているフリーのDBMSの一つである「MySQL」のWindows版を例に用いることにします。
記事の前半でMySQLのダウンロード・インストールの方法と、プラグインのデータベース操作機能を試すための基本的な設定を参考情報として紹介し、後半でデータベース操作プラグインの一つである「DBViewer」のインストール・設定と、利用方法を説明します。
今までの記事
- 第1回「Eclipse 3.4のインストールと日本語化」
- 第2回「Eclipse 3.4の各種設定と利用方法
- 第3回「Eclipse 3.4プラグインのインストール/設定方法」
- 第4回「Eclipse 3.4でのアプリケーション開発方法(swing/JSP/サーブレット)」
- 第5回「Eclipse 3.4を使ったデバッグとテスト」
- 第6回「Eclipse 3.4でのバーション管理方法(CVS編)」
「Eclipse 3.4でのバーション管理方法(Subversion編)」
MySQLとコネクタのインストール・設定(1)
今回は本稿執筆時点におけるMySQL正式版の最新バージョンである5.1.32を用います。MySQLにEclipseやプラグインなどから接続するためのコネクタである「Connector/J」も必要です。コネクタのバージョンはMySQLと合わせる必要があります。
MySQLとコネクタのダウンロード
まず、MySQL本体をダウンロードします。Webブラウザから「MySQL 5.1のダウンロードページ」にアクセスしてください。ページ下方の「Windows downloads」一覧にある「Windows MSI Installer (x86)」の[Download]をクリックし、「mysql-5.1.32-win32.msi」ファイルを適当なフォルダに保存します。
次にConnector/Jをダウンロードします。コネクタのバージョンはMySQLと合わせる必要があります。Webブラウザから「Connector/J 5.1のダウンロードページ」にアクセスしてください。ページ下方の「Downloads」一覧にある「Source and Binaries (zip)」の[Download]をクリックし、「mysql-connector-java-5.1.7.zip」ファイルを適当なフォルダに保存します。
MySQLのインストール
MySQL本体をインストールします。インストールには管理者権限が必要であり、また、パーソナルファイアウォールやアンチウィルスソフトの設定変更が必要な場合があるため、事前に確認することをお勧めします。
ダウンロードした「mysql-5.1.32-win32.msi」ファイルを実行すると、インストールが始まります。MySQLは各種業務に対応する多機能なデータベースとDBMSで、多くの設定項目があります。今回は最低限の設定変更のみに留め、設定が必要な画面のみ掲載します。
- 「Welcome to the Setup WIzard for MySQL Server 5.1」画面:
[Next>]をクリック - 「Setup Type」画面:
「Typical」の選択を確認して[Next>]をクリック
※注インストール先を「C:\program fies\mysql」以外にしたい場合は「Custom」を選択
- 「Ready to Install the Program」画面:
[Install]をクリック - 「MySQL Enterprise」画面:
[Next>]をクリック - 「The MySQL Enterprise Monitor Service」画面:
[Next>]をクリック - 「Wizard Completed」画面:
「Configure the MySQL Server」の選択を確認して「Finish」をクリック - 「Welcome to the MySQL Server Instance Configuration Wizard」画面:
[Next>]をクリック - 「MySQL Server Instance Configuration」画面:
「Datailed Configuration」の選択を確認して[Next>]をクリック - 「MySQL Server Instance Configuration」2画面目:
「Developer Machine」の選択を確認して[Next>]をクリック - 「MySQL Server Instance Configuration」3画面目:
「Multifunctional Database」の選択を確認して[Next>]をクリック - 「MySQL Server Instance Configuration」4画面目:
[Next>]をクリック
※注インストール先を(2)と同じディレクトリから変更することもできます
- 「MySQL Server Instance Configuration」5画面目:
「Decision Support(DSS)/OLAP」の選択を確認して[Next>]をクリック - 「MySQL Server Instance Configuration」6画面目:
「Enable TCP/IP Networking」と「Enable Strict Mode」のチェックを確認して[Next>]をクリック
※注ポート番号を変更できます
- 「MySQL Server Instance Configuration」7画面目:
「Manual Selected Default Character Set/Collation」に変更し、Character Setで「sjis」を選択してから[Next>]をクリック - 「MySQL Server Instance Configuration」8画面目:
「Launch the MySQL Server automatically」のチェックをオフにしてから[Next>]をクリック
※注オンにしておくとOS立ち上げ時に毎回MySQLサービスが起動します
- 「MySQL Server Instance Configuration」9画面目:
MySQL管理用のパスワードを決めて「New root password」と「Comfirm」に入力します(今回は「root
」としています)。入力後[Next>]をクリック - 「MySQL Server Instance Configuration」10画面目:
[Execute]をクリックします。設定が保存され、MySQLサービスが起動して、セキュリティの設定が行われてインストールが完了します