はじめに
第7回「Eclipse 3.4を使ったデータベース操作」までで、Eclipseのインストールと設定、Eclipseを用いてアプリケーションを開発・デバッグしテストするまでの一般的な流れ、バージョン管理システムと連係する機能、データベースを操作する機能などを説明しました。
今回は、Javaプログラムの作成と編集を効率化するコード生成機能とリファクタリング機能を紹介します。
コード生成機能は、クラスの作成時などにプログラムの一部を自動生成してくれる機能です。これに対して、リファクタリング機能は、作成済みのプログラムを編集するときに関連する編集を自動化してくれる機能です。よって、この2機能はEclipseではメニューが異なり、関連書籍などでは別々に説明している場合が多いようです。しかし、実際のプログラム開発では、プログラムの生成と編集は連続した作業であり、作業の流れに例えて理解したほうがわかりやすいように思います。
そこで今回は、Eclipseがコード生成機能とリファクタリング機能として提供しているたくさんの機能から、初心者にも利用しやすいいくつかをサンプルの流れに沿って説明します。
なお、今回のサンプルでは前回までで作成したプロジェクトやパッケージ、追加したプラグインは用いません。ただし、画面画像は「JStyle」プラグインを導入済みの状態のものです。「JStyle」プラグインについては、第3回「Eclipse 3.4プラグインのインストール/設定方法」をご覧ください。
今までの記事
- 第1回「Eclipse 3.4のインストールと日本語化」
- 第2回「Eclipse 3.4の各種設定と利用方法」
- 第3回「Eclipse 3.4プラグインのインストール/設定方法」
- 第4回「Eclipse 3.4でのアプリケーション開発方法(swing/JSP/サーブレット)」
- 第5回「Eclipse 3.4を使ったデバッグとテスト」
- 第6回「Eclipse 3.4でのバーション管理方法(CVS編)」
「Eclipse 3.4でのバーション管理方法(Subversion編)」 - 第7回「Eclipse 3.4を使ったデータベース操作」
GetterおよびSetterの生成とコードテンプレート機能(1)
では最初に、もっとも単純な単体クラスでのコード生成機能の利用例として、GetterおよびSetter(アクセッサ)の生成機能と、コードテンプレート機能を説明します。まず、下記の手順でサンプルのクラスを作成します(クラスの作成方法の詳細は第2回をご覧ください)。
サンプルクラスの作成手順
- メニューの[ファイル(F)]-[新規(N)]-[Javaプロジェクト]を実行
- 「新規Javaプロジェクト」の設定ウィンドウが表示されるので、[プロジェクト名]に「
hellorefact
」を入力して[終了]をクリック - パッケージ・エクスプローラーで、プロジェクト名[
hellorefact
]を右クリックして[新規(W)]-[パッケージ]を実行 - 「新規Javaパッケージ」の設定ウィンドウが表示されるので、[名前]に「
hello1
」と入力して[終了]をクリック - パッケージ・エクスプローラーで、パッケージ名[
hello1
]を右クリックして[新規(W)]-[クラス]を実行 - 「新規Javaクラス」の設定ウィンドウが表示されるので、[名前]に「
HelloMember
」と入力して[終了]をクリック - エディタービューにソースプログラムが表示されるので、下記の2つのフィールド(クラス変数)の定義を入力する
private String ename; // 人員名 private int age; // 年齢
以上で、サンプルクラスの作成は完了です。次のページからは、早速、GetterおよびSetter(アクセッサ)を生成していきます。