はじめに
第5回「Eclipse 3.4を使ったデバッグとテスト」までで、Eclipseのインストールと設定からEclipseを用いてアプリケーションを開発・デバッグしテストするまでの一般的な流れなどを説明しました。
今回はチーム開発などで必須となる「バージョン管理と連係する機能」の基本を紹介します。なお、今回の画面画像は「JStyle」導入済みの場合になっています。
今までの記事
- 第1回「Eclipse 3.4のインストールと日本語化」
- 第2回「Eclipse 3.4の各種設定と利用方法
- 第3回「Eclipse 3.4プラグインのインストール/設定方法」
- 第4回「Eclipse 3.4でのアプリケーション開発方法(swing/JSP/サーブレット)」
- 第5回「Eclipse 3.4を使ったデバッグとテスト」
Eclipse 3.4のバージョン管理と連係する機能
チーム開発やバージョンアップを繰返す開発では、バージョンによるリソース(プログラムや設定ファイルなど)の管理が必要になります。この管理を行うのが「CVS(コンカレント・バージョニング・システム)」や「Subversion(サブバージョン・システム)」です。Eclipseはこれらのシステムのクライアントとなって、管理機能を活用することができます。
本稿では、EclipseのSubversionクライアント機能を紹介します。なお、CVSクライアント機能について知りたい方は、「Eclipse 3.4でのバーション管理方法(CVS編)」をご覧下さい。
Subversionクライアント機能を利用するには、別途、Subversionサーバが必要になります。そこで、今回はEclipseをインストールしたPCへのSubversionサーバの導入方法も併せて説明します。
なお、Subversionサーバの導入方法については、非常に多くのバリエーションや前提・留意事項があります。よって今回は、実行例を試すために必要最低限な一例のみを紹介します。
事前準備
今回、Subversionサーバを用いてプロジェクトを共用(バージョン管理)する説明において、前回までにおいて作成・利用してきた「hello」プロジェクトを用います。今までの連載に沿って、プロジェクトを作成してきた方は、この章を読み飛ばし、次のページに進んでください。
サンプルプロジェクトをEclipseワークスペースにロード
まずは添付のサンプルソースをダウンロードします。
その後、プロジェクトを下記の手順でEclispeワークスペースにロードします。
- ダウンロードした各アーカイブを適当なフォルダに展開
- Eclipseのメニューから[ファイル(F)]-[インポート(I)]を実行
- 「一般」の「既存プロジェクトをワークスペースへ」を選んで[次へ]をクリック
- 「ルート・ディレクトリーの選択」にアーカイブを展開したフォルダを指定して、[終了]をクリック
- パッケージ・エクスプローラーでプロジェクト名を選択してメニューから[ファイル(F)]-[移動(V)]を実行
- 「デフォルト・ロケーションの使用」を選択し[OK]をクリック
以上で、準備完了です。