素早いレスポンスと軽快な操作感の理由
業務効率向上のためのレスポンスを追求しているBiz/Browser。技術的には、他のWebアプリケーション同様、アプリケーション自体はWebサーバにある。しかし、クライアントのPC側で動作させる際、アプリケーションを中間言語にコンパイルして、バイナリファイルとしてPC上のディスクに保持する。高速に動作する秘密はここにある。最初の認証や連携部分以外のアプリケーション自体の取得や動作には、ネットワークアクセスが発生せず、データ入力終了後に更新を行うことで、ネットワークとつながり、データがサーバに送られる仕組みだ。「つまりクライアント/サーバのように動作できるWebアプリケーションです。やはり速さは重要です」と西村氏はその軽快性について説明した。
小泉氏は、続けて「サーバ側アプリケーションから見るとBiz/Browserは、あたかも通常のブラウザのように見えます。つまり、サーバアプリケーションの開発は、通常のWebアーキテクチャとほぼ同様となり、Webサーバがあり、そしてJSP、ASP、サーブレット、COBOLなど何らかのプログラムが置かれます。Biz/Browserの場合で異なるのは、通常はサーバ側で作り込まなければいけない画面遷移の制御が不要になる点です。なぜなら画面遷移はBiz/Browserの専用言語であるCRS(チェイン・リフレクション・スクリプト)が制御することになるからです」とさらに技術面を補足した。
セキュリティに関しても十分な対策が施されている。Biz/Browserで扱うCRS自体はクライアントのPCにバイナリ化されてキャッシュされるが、その中にデータは含まれない。実装上、クライアント側にデータは一切残らないようになっている。もちろん、通信に関しても、SSL(HTTPS)に対応している。また、Biz/Browserでは、個々の企業における開発要件上、必要であればローカルファイルアクセスやプッシュ型のアプリケーションの実装が可能である。つまりWebアプリケーションでありながらオフライン動作が可能となり、非常に柔軟で、かつデータの暗号化などに対応したセキュアなシステム構築が可能となる。
Biz/Browserの技術は、ネットワークの負担が少なく、デザイナーがアプリケーションを容易に作れるというメリットがある。このメリットは、モバイル対応においても有効となる。モバイル端末に特化したBiz/Browser Mobileは、小さな画面のモバイル端末向けに最適化されている。モバイル端末の場合、アプリケーション開発にC言語を使う場合が多く、開発コストも比較的高くなる。西村氏は、「例えば流通系のお客様の場合、店舗を増やすのは、売上げをアップしたいからです。しかし、専用アプリケーションで動作させている場合、システム管理者は店舗の数に応じてシステムの導入や入れ替えの際に出向いたりするなどの負担が増えます。Biz/BrowserならWeb化しているので更新も楽です。特に業務系小型端末を必要とする業務は独特の作法が操作面や運用面に求められますが、そういった慣習を変えること無く店舗展開のリードタイムを短縮できることになります」と、モバイルニーズへの Biz/Browserの適合性を説明した。
なお、Biz/Designer Mobileはモバイル端末ごとのプロファイル設定を行うことで、機種に合わせた画面サイズや、スマートフォンの場合の縦/横画面設定なども可能だという。CRSのスクリプトはモバイルでもPCでも全く同じように扱うことができる。クラスの対応状況など詳細な差異はあるものの、どちらかを開発したことがあれば、両方対応可能だ。
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