PHPを使う
PHPには幾つかのAMF実装があります。
- amfphp【http://www.amfphp.org/】
- SabreAMF【http://code.google.com/p/sabreamf/】
- MidnightCoders WebORB for PHP【http://www.themidnightcoders.com/weborb/php/】
今回はamfphpを取り上げます。AMFPHPは、非常に古くからあるPHPによるオープンソースのAMF実装です。現時点での最新版は、2008年1月20日にリリースされた「1.9 beta2」です。安定版の「1.2.4」は、AMF0は扱えるものの、Flash Player 9から登場したAMF3フォーマットを扱えません。AMF3フォーマットをサポートした版が、1.9 betaとして開発が続けられています。
AMFPHPの特徴は、とても使いやすいことです。インストールは簡単ですし、「サービスブラウザ」という、サーバ側のサービスの一覧を閲覧するためのGUIが用意されており、より直観的に使うことができます。
AMFPHPのインストール:
「amfphp-1.9.beta.20080120.zip」を、http://sourceforge.net/project/showfiles.php?group_id=72483#filesからダウンロードします。zipファイルを展開し、Webサーバのルートに移動させます。
展開先はルートでなくても構いませんが、説明を簡略化するためにルートに展開することとします。
動作確認のため、http://localhost/amfphp/gateway.phpにアクセスしてみましょう。正常に動作していれば、以下のようなメッセージが表示されます。
AMFPHPでのサービスの実装:
サービス用のクラスを作成し、メソッドを記述します。publicなメソッドは、自動的にサービスとして登録されます。privateなメソッドは、クライアント側から呼ぶことはできません。publicなメソッドでも、メソッド名が「_
」で始まるものはprivateなメソッドと見なされ、同様に呼ぶことができないので注意して下さい。
<?php class HelloWorldService { public function hello($message) { return "World! [message from client: " . strtoupper($message) . "]"; } } ?>
引数は1つで、ここには呼び出し側から任意の文字列を渡します。これを、サービス側で大文字に変換してから、呼び出し側に戻します。
AMFPHPでのサービスのデプロイ:
サービスは、/amfphp/servicesディレクトリに配置します。Unixサーバにアップする場合は、ファイルの許可権を適切に設定して下さい。ディレクトリ構造は以下のようになります。
AMFPHPには「サービスブラウザ」があり、servicesディレクトリ以下に配置したサービスの詳細をグラフィカルに確認することができます。先ほどの/amfphp/gateway.phpにアクセスし、「Load the service browser」をクリックして、「サービスブラウザ」を起動してみましょう。今配置した「HelloWorldService」のメソッド名や引数などが表示されるはずです。
実際のコード例は以下のようになります。
AMFPHPのサービスの呼び出し:
「クラス名.サービス名」をサービス名として指定し、呼び出します。今回の例では、「HelloWorldService.hello」です。