Androidアプリケーションにおけるアクティビティ実装
この連載では、Androidの開発の楽しさを感じてもらう事を目標に、難しい内容はひとまず置いておいて、アプリケーション開発ができるようになるま でを最短ルートで説明していきます。
前回までの作業でデータベースの準備ができたので、今回からは各アクティビティの本格的な実装に入ります。
対象読者
本連載はJavaおよびEclipseの基本を理解している方を対象としています。
前回までの記事
- 第1回 Androidの概要と開発環境の構築
- 第2回 最低限これだけ知っていればOK! Androidアプリ開発の基礎知識
- 第3回 レイアウトの作成手順をマスターする!
- 第4回 Androidアプリでのデータベース基礎
作成中のサンプルアプリケーション
本連載では、いろいろな技術要素に触れるために、次のような「名刺管理アプリケーション」を作っています。
サンプルアプリケーションの機能概要
- 名刺情報を一覧表示
- 名刺情報の登録、更新
- 名刺の登録情報から地図を表示
- 名刺の登録情報から電話やメールなどの外部アプリケーションを利用
一覧画面の処理作成
まずはデータベースから取得した結果を一覧画面に表示する処理を実装します。前回からの主な変更箇所は、次のとおりです。
- ArrayAdaptorで扱うクラスをStringからBizCardに変更
- onResume()でデータを取得し、取得したデータをArrayAdaptorに設定
package sample.bizcard; import java.util.List; import sample.bizcard.db.BizCard; import sample.bizcard.db.BizCardDao; import android.app.Activity; import android.app.ProgressDialog; import android.os.AsyncTask; import android.os.Bundle; import android.widget.ArrayAdapter; import android.widget.ListView; /** * 一覧表示アクティビティ */ public class ListActivity extends Activity { // 一覧表示用ListView private ListView listView = null; private ArrayAdapter<BizCard> arrayAdapter = null; @Override public void onCreate(Bundle savedInstanceState) { super.onCreate(savedInstanceState); // 自動生成されたR.javaの定数を指定してXMLからレイアウトを生成 setContentView(R.layout.main); // XMLで定義したandroid:idの値を指定してListViewを取得します。 listView = (ListView) findViewById(R.id.list); // ListViewに表示する要素を保持するアダプタを生成します。 arrayAdapter = new ArrayAdapter<BizCard>(this, android.R.layout.simple_list_item_1); // アダプタを設定 listView.setAdapter(arrayAdapter); } /** * アクティビティが前面に来るたびにデータを更新 */ @Override protected void onResume() { super.onResume(); BizCardDao dao = new BizCardDao(ListActivity.this); List<BizCard> result = dao.list(); // 表示データのクリア arrayAdapter.clear(); // 表示データの設定 for (BizCard bizCard : result) { arrayAdapter.add(bizCard); } } }
この状態でも問題はないのですが、処理に時間のかかるデータベースアクセスやネットワークの処理をUIスレッドで行ってしまうと、描画が行われずに固まったような状態に見えてしまいます。そのような場合は、非同期(バックグランド)で処理を行う事で描画やユーザーの入力は止めずに処理を実行できます。