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今からでも遅くない、JAXPを学ぼう!

今からでも遅くない JAXPを学ぼう!(後編)
XPathとXSLTを掘り下げる

XML文書を他のXML文書に変換する


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ダウンロード サンプルコード (3.8 KB)

JAXPを使ってXSLTを実行

 JAXPのAPIを使ってXSLTを実行する方法は前編とほとんど変わりません。リスト4がMeigara.xslからshop.xmlへ変換するためのコードです。

リスト4.XML2XMLSample01.java抜粋
001:private static final String XSLT_PATH = "file:///Users/tomoharu/Documents/XSLSample/XSLTSample02.xsl";
002:private static final String SOURCE_PATH = "file:///Users/tomoharu/Documents/XMLSample/Meigara.xml";
003:private static final String RESULT_PATH = "file:///Users/tomoharu/Documents/XMLSample/shop.xml";
004:
005:protected void processRequest(HttpServletRequest request, HttpServletResponse response)
006:throws ServletException, IOException {
007:
008:    response.setContentType("text/html; charset=UTF-8");
009:
010:    try {
011:        TransformerFactory transformerFactory = TransformerFactory.newInstance();
012:        Transformer transformer = transformerFactory.newTransformer(new StreamSource(XSLT_PATH));
013:        StreamSource ss = new StreamSource(SOURCE_PATH);
014:        StreamResult sr = new StreamResult(RESULT_PATH);
015:        // Meigara.xmlからshop.xmlへ変換
016:        transformer.transform(ss, sr);
017:        // 結果OK画面に遷移する
018:        RequestDispatcher rd = request.getRequestDispatcher("/success.jsp");
019:        rd.forward(request, response);
020:    } catch (TransformerConfigurationException tce) {
021:        tce.printStackTrace();
022:    } catch (TransformerException te) {
023:        te.printStackTrace();
024:    } catch (Exception e) {
025:        e.printStackTrace();
026:    }
027:
028:}

 前編と違う点は、出力がXML文書のため3行目で出力ファイルのパスの変数を定義しているところです。そのパスの変数を14行目でStreamResultコンストラクタの引数に設定しています。生成されたStreamResultを16行目のTransformerのtransformメソッドの第2引数に渡します。第1引数はMeigara.xmlをStreamSourceオブジェクトにしたものを渡しています。shop.xmlは空の文書ですが、16行目の変換により最初に紹介したshop.xml文書が作成されます。リスト5が実際に変換されたshop.xmlです。xsl:outputでインデントを行うよう指定しましたが、XSLTプロセッサはインデントを行っていません。

リスト5.変換後のshop.xml
001:<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
002:<SHOP>
003:<GREETING OWNER="tomoharu">店主の好みの芋焼酎を厳選しました。</GREETING>
004:<MEIGARAS>
005:	<MEIGARA>
006:<NAME KANA="">がんご焼酎屋</NAME>
007:<ABV UNIT="%">25</ABV>
008:<VOLUME UNIT="ml">1800</VOLUME>
009:<PRICE UNIT="">2630</PRICE>
010:<MANUFACTURER/>
011:</MEIGARA>
012:	<MEIGARA>
013:<NAME KANA="">一壺春</NAME>
014:<ABV UNIT="%">25</ABV>
015:<VOLUME UNIT="ml">720</VOLUME>
016:<PRICE UNIT="">1360</PRICE>
017:<MANUFACTURER/>
018:</MEIGARA>
019:	<MEIGARA>
020:<NAME KANA="">杜氏潤平紅芋原酒</NAME>
021:<ABV UNIT="%">38</ABV>
022:<VOLUME UNIT="ml">500</VOLUME>
023:<PRICE UNIT="">2050</PRICE>
024:<MANUFACTURER/>
025:</MEIGARA>
026:</MEIGARAS>
027:</SHOP>

まとめ

 前編ではXPathとXSLTを体験してもらうことが目的でした。今回の後編で、XPathとXSLTについてさらに掘り下げて説明しました。

  • ツリーとノードを整理しました。
  • ロケーションパスを説明しました。ロケーションパスは、軸とノードテストと述語によって構成されます。
  • 上記2つを理解したのち実際にXSLTスタイルシートを作成しました。
  • XSLTスタイルシートの詳しい説明を行いました。

 今回は簡単な変換の例を示しましたが、変換したshop.xmlをもっと複雑にして読者の皆さん自らXSLTスタイルシートを作成していただけたらと思います。具体的にはMEIGARA要素を増やし、MEIGARA要素の子要素であるMANUFACTURER要素をMEIGARAの親要素にしたり、NAME要素のKANA属性をNAME要素の兄弟要素に変換することなどで、理解が深まることと思います。

サンプルコード

 当記事のプロジェクトのフォルダ構成は図3のとおりです。また、サンプルコードはページトップにあります。ダウンロードしてご使用ください。Meigara.xmlはフォルダ構成上には見えませんが、サンプルコードに含めています。shop.xmlは最初は空のファイルを作成するだけなので、格納していません。

図3.プロジェクトフォルダ構成
図3.プロジェクトフォルダ構成

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この記事の著者

川久保 智晴(カワクボ トモハル)

haruプログラミング教室(https://haru-idea.jp/)主宰。COBOL、FORTRANで13年、Javaを中心としたWeb開発で11年。3つしか言語知らないのかというとそうでもなく、sed/awk、Perl、Python, PHP,  C#, JavaScriptなども一時期は業...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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