本稿はデータベースソフトウェア「SQL Anywhere」およびデータベース全般に関する英語ドキュメントを翻訳する形で提供しています。図など、部分的に英語のままになっていますが、製品のSQL Anywhere自体は完全に日本語化されていますのでご安心ください。
昨日私は、トロントにあるロイヤルヨークホテルで10月26日から30日まで開催されている2010 ACM CIKMカンファレンスにおいて、「暗雲を光明に変える」と題した産業コース基調講演を行いました。私と同じウォータールー大学の卒業生でもある、Microsoft ResearchのKevyn Collins-Thompson氏がこのイベントに招待してくれたことを嬉しく思います。
以下がその講演の要旨です。
データマネジメントサービスは、業界の至る所で見られる。いくつかの重要な例外を除き、リレーショナルデータベースシステムはメインフレームサーバー、ウェブブラウザ、携帯型端末など、多くのアプリケーションの基盤となるプラットフォームである。このようなデータベースシステムの大半は管理者不在で実行される。したがって、自己管理、自己調整、自己修復の機能は、これらのシステムにとって非常に重要である。クラウドコンピューティングのアーキテクチャでは、そのダイナミックな性質のおかげで、データベースの自己管理の問題はより柔軟性と複雑性を帯びることになる。
しかしながら、アプリケーション開発者は依然として、ソフトウェアスタックにおける予期しないパフォーマンスと信頼性の問題に悩まされている。こうした問題に対処するための方策として、弱一貫性モデルや、データマネジメントのサブ言語としてのSQLを放棄することなど、ここ数年間さまざまな提案が出されてきた。
本講演では、クラウドコンピューティングアーキテクチャによってさらに困難になりつつあるリレーショナルデータベースシステムのデータマネジメント問題の概要を提示する。そして最先端の自己管理技術について論じ、最後にこれらの問題をこれからの研究で解決していくための提案を行う。
興味のある方は、ここ(PPTダウンロード)をクリックして講演のスライドをご覧ください。