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Webアプリケーションフレームワーク「Catalyst」入門

初めてのCatalyst入門(15)
Perl Catalystでメール送信を実装しよう

メール送信を便利にするビューモジュール

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メール送信アクション

 次に、アクションのコードを見てみましょう。

 メール送信の実行は、Stashに必要な値を設定した後でEmail用のビューにforwardします。今回の例ではリンクなどから呼び出されるsendアクションと、実際のメール送信を行うemailアクションを定義します。

[リスト6]入力フォーム表示とメール送信アクション(Root.pmの一部)
sub email :Private {
  my ( $self, $c ) = @_;
  # (1)メール送信に必要な値を設定
  $c->stash->{email} = {
    to => 'test1@example.com',
    from => 'test2@example.org',
    subject => 'Email Test',
    body => 'Catalyst::View::Emailを使った送信テスト',
  };
  # (2)送信実行
  $c->forward($c->view('Email'));
}
 
sub send :Local {
  my ( $self, $c ) = @_;
  # (3)送信実行
  $c->forward('/email');

  # (4)送信エラー判定
  if (scalar(@{$c->error})) {
    $c->error(0);
    $c->response->body('送信失敗');
  } else {
    $c->response->body('送信成功');
  }
}

 emailアクションは、外部から直接呼ばれないアクションのため「Private」として定義しています。このアクションでは、次のような処理を実装しています。

(1)メール送信に必要な値を設定

 ここでは、Stashのemail以下に送信先(to)や送信元(from)、そしてSubjectや本文などを定義しています。先ほど説明したデフォルト値もここで上書きできます。

(2)送信実行(Catalyst::View::Email呼び出し)

 Catalyst::View::Emailにforwardすることで、Catalyst::View::Emailの処理を実行します。このPrivateアクションを呼び出すには、Webクライアントから呼び出されるアクションが必要になりますが、ここではsendアクションにその処理を定義しました。

(3)送信実行(emailアクション呼び出し)

 メール送信を行うためのアクションをforwardで呼び出しています。送信に成功したかどうかは、コンテキストオブジェクトのerrorの値で判断できます。

(4)送信エラー判定

 ここでは、送信結果が成功したかどうかをレスポンスとして返しています。$c->error(0)により送信結果画面でCatalystのエラー表示画面が出ないように制御しています。

サンプル実行

 準備ができたら組み込みサーバを起動し、次のアドレスにアクセスしてください。

http://<ホスト名またはIPアドレス><:Port>/

 ここでEmail送信のリンクをクリックすると、プログラムで指定したアドレスにメールを送信します。例えば、Gmailで受信すると次のようになります。

メール受信例
メール受信例

次のページ
テンプレートを使用してメールを送信する - Catalyst::View::Email::Template -

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この記事の著者

山田 祥寛(ヤマダ ヨシヒロ)

静岡県榛原町生まれ。一橋大学経済学部卒業後、NECにてシステム企画業務に携わるが、2003年4月に念願かなってフリーライターに転身。Microsoft MVP for Visual Studio and Development Technologies。執筆コミュニティ「WINGSプロジェクト」代表。主な著書に「独習シリーズ(Java・C#・Python・PHP・Ruby・JSP&サーブレットなど)」「速習シリーズ(ASP.NET Core・Vue.js・React・TypeScript・ECMAScript、Laravelなど)」「改訂3版JavaScript本格入門」「これからはじめるReact実践入門」「はじめてのAndroidアプリ開発 Kotlin編 」他、著書多数

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

WINGSプロジェクト 花田 善仁(ハナダ ヨシヒト)

WINGSプロジェクトについて>有限会社 WINGSプロジェクトが運営する、テクニカル執筆コミュニティ(代表 山田祥寛)。主にWeb開発分野の書籍/記事執筆、翻訳、講演等を幅広く手がける。2018年11月時点での登録メンバは55名で、現在も執筆メンバを募集中。興味のある方は、どしどし応募頂きたい。著書記事多数。 RSS X: @WingsPro_info(公式)、@WingsPro_info/wings(メンバーリスト) Facebook

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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