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Windows Azure新機能チュートリアル

Windows AzureユーザーのためのNode.js HTTPモジュールの基礎

Windows Azure 新機能チュートリアル(14)

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URLの解析

 URLの解析には、URL標準モジュールを利用します(リスト5)。

[リスト5]URLの解析(sample4.js)
// URLモジュールの読み込み
var url  = require('url');
...
var listener = function(request, response) {
  response.writeHead(200, {'Content-Type': 'text/plain;charset=utf-8'});
  response.write('第2引数なし\n')
  response.write(util.inspect(url.parse(request.url)));
  response.write('\n第2引数がtrue\n')
  response.write(util.inspect(url.parse(request.url,true)));
  response.end();
};

 ブラウザから、「http://127.0.0.1:8124/foo/bar?name=statemachine&age=18」にアクセスしてみましょう。リスト6の実行結果が得られます。

[リスト6]URL処理の実行結果
url : /foo/bar?name=statemachine&age=18
第2引数なし
{ search: '?name=statemachine&age=18',
query: 'name=statemachine&age=18',
  pathname: '/foo/bar',
  path: '/foo/bar?name=statemachine&age=18',
  href: '/foo/bar?name=statemachine&age=18' }
第2引数がtrue
{ search: '?name=statemachine&age=18',
query: { name: 'statemachine', age: '18' },
  pathname: '/foo/bar',
  path: '/foo/bar?name=statemachine&age=18',
  href: '/foo/bar?name=statemachine&age=18' }

 request.urlをparseメソッドに渡すと解析結果が返却されます。第2引数にtrueを渡すと、クエリ文字列を「キー名=値」のハッシュに分解します(太字部分が異なります)。

 ホスト名を含んだ形でも解析できます。リスト7は、コンソール上で解析した結果です。

[リスト7]URLの解析例
> util.parse('http://127.0.0.1:8124/foo/bar?name=statemachine&age=18#hash')
{ protocol: 'http:',
  slashes: true,
  host: '127.0.0.1:8124',
  port: '8124',
  hostname: '127.0.0.1',
  href: 'http://127.0.0.1:8124/foo/bar?name=statemachine&age=18#hash',
  hash: '#hash',
  search: '?name=statemachine&age=18',
  query: 'name=statemachine&age=18',
  pathname: '/foo/bar',
  path: '/foo/bar?name=statemachine&age=18' }

 各プロパティの詳細については、Node.jsのドキュメントを参考にしてください。

POSTリクエストを処理する

 クライアントからデータを受け取る場合は、http.ServerRequestオブジェクトのイベントをハンドルします。リスト8は、POSTリクエストの処理部分の抜粋です。

[リスト8]POSTリクエストの処理(sample5.js)
if(request.url == '/') {

//(1)フォームの表示
response.writeHead(200, {'Content-Type': 'text/html;charset=utf-8'}); 
response.end('<html> <form action="/post" enctype="application/x-www-form-urlencoded" method="post">' 
             + '名前:<input type="text" name="name"><br>' 
             + '年齢:<input type="text" name="age"><br>' 
             + '<input type="submit" value="送信">' 
             + '</form><html>' 
            ); 
} else if(request.url == '/post' && request.method == 'POST') {

//(2)POSTデータのエンコード設定
request.setEncoding('utf8');

//(3)POSTデータの受信
var postdata = "";
request.on('data', function(chunk) { 
  postdata += chunk;
});

//(4)POSTデータ受信後の処理
request.on('end', function() { 
  response.writeHead(200, {'Content-Type': 'text/plain;charset=utf-8'});
  var query = querystring.parse(postdata)      
  response.write(util.format('名前:%s\n',query.name))
  response.write(util.format('年齢:%s\n',query.age))
  response.write(util.format('%j\n', query));
  response.end();
});

 はじめにサンプルを実行し、ブラウザでアクセスしてみましょう。図1のようなフォームが表示されます。名前と年齢を入力し[送信]ボタンをクリックします。

図1:フォーム送信画面
図1:フォーム送信画面

 (1)でURLとメソッドを判定してPOSTリクエストの処理を実行します。送信されてくるデータは、(3)のようにdataイベントをハンドルすることによって受信します。データは1度に送信されてくるわけではなく、チャンク(データの塊)として送信されるため、データの連結が必要です。(2)のsetEncodingメソッドによってエンコーディングを指定しているため、ここでは文字列が渡ってくるため、単純に連結していきます。

 (3)最後にendイベントが発生します。ここでは、連結されたデータをquerystringクラスのparseメソッドによって分解し表示しています。実行例は図2の通りです。

図2:実行結果
図2:実行結果

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この記事の著者

山田 祥寛(ヤマダ ヨシヒロ)

静岡県榛原町生まれ。一橋大学経済学部卒業後、NECにてシステム企画業務に携わるが、2003年4月に念願かなってフリーライターに転身。Microsoft MVP for Visual Studio and Development Technologies。執筆コミュニティ「WINGSプロジェクト」代表。主な著書に「独習シリーズ(Java・C#・Python・PHP・Ruby・JSP&サーブレットなど)」「速習シリーズ(ASP.NET Core・Vue.js・React・TypeScript・ECMAScript、Laravelなど)」「改訂3版JavaScript本格入門」「これからはじめるReact実践入門」「はじめてのAndroidアプリ開発 Kotlin編 」他、著書多数

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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WINGSプロジェクトについて>有限会社 WINGSプロジェクトが運営する、テクニカル執筆コミュニティ(代表 山田祥寛)。主にWeb開発分野の書籍/記事執筆、翻訳、講演等を幅広く手がける。2018年11月時点での登録メンバは55名で、現在も執筆メンバを募集中。興味のある方は、どしどし応募頂きたい。著書記事多数。 RSS X: @WingsPro_info(公式)、@WingsPro_info/wings(メンバーリスト) Facebook

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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