原典:Windows Azure Media Services and the London 2012 Olymp
Windows Azure Media Servicesと2012年ロンドンオリンピック
今年初旬に、Windows Azure Media Servicesについて告知しました。Windows Azure Media Servicesは、クラウドベースのPaaSソリューションで、効率的にメディアソリューションを構築し、顧客に届けることが可能になります。即時使用可能なサービスを多数用意しており、高速なインジェスト、エンコーディング、フォーマット変換、ストレージ、コンテンツ保護、ビデオストリーミング(ライブとオンデマンド)などが可能になります。Windows Azure Media Servicesでは、HTML5、Silverlight、Flash、Windows 8、iPad、iPhone、Android、Xbox、Windows Phoneなどのデバイスやクライアントにソリューションを提供できます。
Windows Azure Media Servicesと2012年ロンドンオリンピック
この数週間、France Televisions、RTVE(スペイン)、CTV(カナダ)、Terra(中央・南アメリカ)など、複数のオリンピックブロードキャスターに対してライブまたオンデマンドビデオのストリーミングに、Windows Azure Media Servicesが使用されました。
deltatre、Southworks、gskinner、 Akamaiと協力することで、2012年ロンドンオリンピックの2,300時間のライブまたVOD HDコンテンツを20か国以上に届けることができました。
以下は、素晴らしいメディアストリーミング体験を届けたWindows Azure Media Servicesがどのように使用されたかについての詳細です。
チャンネルを使用したメディアストリーミングワークフローの自動化
Windows Azure Media Servicesは、『チャンネル』という概念をサポートしており、これはライブまたオンデマンドビデオのストリーミングに対する論理ワークフローへ複数のメディアサービス機能をまとめるときに使用します。チャンネルは、REST API経由でプログラムされ管理されます。これにより、ブロードキャスターや出版社は既存の自動プラットフォームとWindows Azure Media Servicesを簡単に統合できます。ロンドンオリンピックでは、ブロードキャスターはこのチャンネルモデルを使用して、deltatreの『FastForward』ビデオワークフローシステムと『Forge』コンテンツ管理ツール経由で、ライブまたオンデマンドオンラインビデオワークフローの調整を行いました。
ライブオリンピックビデオフィードの取り込み
オリンピックのライブビデオフィードは、Olympic Broadcasting Services(OBS)により公開されました。これは、International Olympic Committee(IOC)がブロードキャスターにビデオフィードを届けるために作成したブロードキャストの組織です。ロンドンのOBSは、1080i HDビデオストリームですべてのビデオフィードを提供しました。ビデオストリームは、17.7 MbpsでH.264コーデックにより圧縮され、MPEG-2 Transport Streamsにカプセル化され、deltatreなどの会社へUDPでマルチキャストされました。deltatreはその後Smooth Streamingのために各1080iフィードを、150kbps(解像度336x192)から3.45Mbps (1280x720)までの、8つの異なるビットレートに再エンコードして、Windows Azure Media Servicesに公開しました。
フォールトトレランスを有効にするため、ビデオストリームは同時に世界中にある複数のWindows Azureデータセンターへ届けられました。ストリームはWindows Azure Media Servicesで定義したチャンネルでインジェストされ、ビデオホスティングインスタンス(すなわち、ビデオオリジンサーバ)へルーティングされ、Web上でライブビデオとなりました。AkamaiのHDネットワークはその後CDNサービスの提供に使用されました。