GoClipseでGoのコードを実行してみる
ウォーミングアップのために「Hello, World!」アプリケーションを作ってみましょう。
プロジェクトに初めから準備されている「src」フォルダの下に、「hello」フォルダを追加します。さらに、このhelloフォルダにGoのファイル「main.go」を作成し、次のコードを入力して保存します。
package main import "fmt" func main() { fmt.Println("Hello, World!") }
ファイルの保存と同時にビルドが実行されます。成功すると、「bin」フォルダの中に「hello.exe」が生成されます。
Goプログラムでは、package main
の中の func main()
が実行の開始位置になります。その本体が記述されたファイル名は任意のもので問題ありませんが、そのファイルが格納されているフォルダ名が「hello.exe」のように実行ファイルの名前になります。
この動作はGoにおけるビルドの標準仕様ではなく、「GoClipse」におけるビルドの仕様です。
プログラムを実行するには、[Run]メニューから[Run]を選択するか[Ctrl]+[F11]キーを押下します。
コンソール内に「Hello, World!」が出力されれば成功です。
Gocodeの導入
Eclipse環境でGoを実行する基盤ができ上がりましたが、ここまでの設定ではオートコンプリート([Ctrl]+[Space]キーを押下して変数名や関数名を補完できる)機能が動作しません。これではせっかくIDEを使ってGoプログラムが書けるようになっても、嬉しさは半減ですね。
そこで「Gocode」という、それ自身もGoで書かれたオートコンプリート機能を導入します。コマンドプロンプトを開いて go get
コマンドを下記のように実行します。
C:¥> go get -u github.com/nsf/gocode
特に何もメッセージが表示されなければ成功です。go get
コマンドでインストールした機能やパッケージは、環境変数 GOPATH
で指定したフォルダの下に保存されます。エラーなどが発生する場合は環境変数 GOPATH
の設定と、そのフォルダが正しい位置に存在するかを確認してください。
環境変数 GOPATH
で指定されたフォルダの中にあるsrcフォルダにGoのソースコード一式が、またbinフォルダの中にgocode.exeが生成されていることが確認できます。
次にEclipseに戻ってGocodeを設定します。[Window]メニューの[Preferences]で設定画面を開き、[Go]→[Gocode]で「gocode.exe」へのファイルパスを設定します。
先ほどのコードに戻って、オートコンプリート機能が動作するか確認してみましょう。
「fmt
」に続けて「.
」と打ち込むと、fmt
パッケージで使用できる関数の候補が一覧として表示されるようになりました。また、任意の場所で[Ctrl]+[Space]キーを押下すれば、ローカル変数なども含めた補完候補が表示されるようになります。