本記事はNVIDIAの協力に基づいて記事作成しております。
はじめに
その昔、GPUは3次元空間に浮かぶオブジェクトに光を当て(ライティング)、影をつけ(シェーディング)、写真を撮ったかのように二次元平面に投影する(レンダリング)一連の処理を専用のハードウェアで実現していたのですが、やがてプログラマブルな計算ブロック(プログラマブルシェーダ)で行うようになりました。最終的には数百万個のピクセル一つ一つの色/明るさを決める作業を毎秒数十回行うわけですからプログラマブルシェーダはスピードが命、(浮動小数点)演算と大量データ処理の得意な計算機なんですね。GPUの中には小さな計算コアが山ほど詰め込まれています。
そんな高性能計算機をお絵描きだけに使うのはもったいない、汎用の計算装置として使ってやろうというGPU活用技術がGPGPU(General-Purpose computation on Graphics Processing Units)であり、NVIDIAによるGPGPU環境がCUDAです。
インストール
Windows 8.1/Visual Studio 2013にCUDA開発環境:CUDA Toolkitをインストールします。が、その前にビデオカードがCUDAに対応しているか確認しておきましょう、NVIDIAのWebページ:CUDA GPUsに並んだGPUリストにあればOKです。新たにビデオカード買って試してみたい方はおサイフと電源容量に相談してこのリストにあるGPUを選んでください。各GPUに付されたCompute Compatibilityは機能の豊かさを示しています(性能じゃありませんよ)。
2015年1月時点の最新版:CUDA Toolkit 6.5はCUDA Downloadsにあります(開発者登録すれば7.0RCも入手可能)。Windows/Linux/Mac OSのOSごとに用意されていますからお好みのものをどうぞ。Windows版には対応するグラフィックス・ドライバも同梱されていました。
インストールが完了すると、ヘッダ/ライブラリ/ドキュメントなどが「C:¥Program Files¥NVIDIA GPU Computing Toolkit¥CUDA¥v6.5」に、サンプルが「C:¥ProgramData¥NVIDIA Corporation¥CUDA Samples¥v6.5」に展開され、環境変数:CUDA_PATHがセットされます。
Windowsアカウントにいわゆる全角文字が含まれていると、インストールには成功するもののコンパイル時にエラーとなるみたい。環境変数TEMP/TMPに設定されているパスに一時ファイルが作れなくなるのが原因のようです。