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ASP.NET Identity入門

ASP.NET Identityでユーザーを管理する

ASP.NET Identity入門 第10回


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 Webアプリケーションを運用していく中では、ユーザー情報の追加、変更、削除を行いたい場合もあります。そんな時、データベースのユーザーテーブルを直接編集するのは、データの不整合を招く恐れがあるため、できれば避けたいものです。ASP.NET Identityでは、バージョン2.0でユーザー情報を簡単に取得する方法が追加されました。今回はその機能を使って、ユーザー管理画面を作成してみます。

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ユーザー管理機能の必要性

 これまで様々な認証方法を紹介してきましたが、そのどれもが「利用者がユーザー情報を登録、変更する」ことを前提としていました。しかし、実際のWebアプリケーションでは、管理、運用を行う側で、集中的にユーザー情報を管理したいケースが多々あります。例えば、新たなユーザーの代理登録を行ったり、不要なユーザーを削除したり、パスワードを忘れたユーザーのパスワードを変更したり、といったものです。

 こういった運用は、もちろんデータベースに登録されたユーザー情報テーブル等のデータを、直接変更することでも対処は可能です。しかし、データを直接操作するのは、その手順自体が煩雑なことに加え、アプリケーションで行っている多くの検証をスキップしてしまうこともあり、データの不整合が発生する可能性が非常に高くなります。

 そのため、できることならアプリケーション側でユーザー情報を管理する手段を用意し、適切な検証等を行う方がよいでしょう。

 ASP.NET Identityでは、バージョン2.0以降であれば、登録されたユーザー情報を簡単に一覧形式で取得する方法が用意されています。今回はこの機能を利用して、ユーザー情報の変更、削除、追加を行う「ユーザー管理画面」を作ってみましょう。

ユーザー管理機能完成イメージ

 ユーザー管理機能はWebフォームのテンプレートで作成したプロジェクトの直下にUsers.aspx(.cs)ファイルを作成して作ります。ファイル追加後はマスターページ(Site.Masterファイル)のメニューバーに「ユーザー管理」という名前でUsers.aspxへのリンクを追加します。

 まず、ユーザー管理画面を開くと、既に登録されたユーザー電子メール一覧が表示されます(図1)。

図1:ユーザー管理画面イメージ
図1:ユーザー管理画面イメージ

 「編集」ボタンをクリックすると、データの編集モードに入ります(図2)。この時、新たなパスワードを入力すると、変更することができます。

図2:ユーザー情報編集
図2:ユーザー情報編集

 「削除」ボタンをクリックすると、確認ダイアログが表示されます(図3)。そのまま「はい」をクリックするとユーザーを削除できます。

図3:ユーザー情報の削除
図3:ユーザー情報の削除

ユーザー管理画面の追加

 それでは、ユーザー管理画面を順に作っていきましょう。まず、いつものようにWebフォームアプリケーションのソリューションを作成します。サンプルでは「UserManagementeSite」という名前で作成しました。

 次に、UserManagementSiteプロジェクトの直下に、「マスター ページを含む Web フォーム」として「Users.aspx」ファイルを作成します。この時、使用するマスターページには「Site.Master」ファイルを指定します。

 最後に、作成したUsers.aspxをメニューに追加するため、Site.Masterファイルに変更を加えます(リスト1)。

リスト1 ユーザー管理画面をメニューに追加(Site.Masterより)
…(略)…

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    <li><a runat="server" href="~/Users">ユーザー管理</a></li>
  </ul>
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    <AnonymousTemplate>
      <ul class="nav navbar-nav navbar-right">
        <li><a runat="server" href="~/Account/Register">登録</a></li>

…(略)…

 以上で、ユーザー管理画面の追加が完了しました。

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この記事の著者

山田 祥寛(ヤマダ ヨシヒロ)

静岡県榛原町生まれ。一橋大学経済学部卒業後、NECにてシステム企画業務に携わるが、2003年4月に念願かなってフリーライターに転身。Microsoft MVP for Visual Studio and Development Technologies。執筆コミュニティ「WINGSプロジェクト」代表。主な著書に「独習シリーズ(Java・C#・Python・PHP・Ruby・JSP&サーブレットなど)」「速習シリーズ(ASP.NET Core・Vue.js・React・TypeScript・ECMAScript、Laravelなど)」「改訂3版JavaScript本格入門」「これからはじめるReact実践入門」「はじめてのAndroidアプリ開発 Kotlin編 」他、著書多数

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

WINGSプロジェクト 高野 将(タカノ ショウ)

<個人紹介>新潟県長岡市在住の在宅リモートワークプログラマー。家事や育児、仕事の合間に長岡IT開発者勉強会(NDS)、Niigata.NET、TDDBCなどのコミュニティに関わったり、Web記事や書籍などの執筆を行ったりしている。著書に『アプリを作ろう! Visual C#入門 Visual C# 2017対応』(日経BP社、2017)など。<WINGSプロジェクトについて>有限会社 WINGSプロジェクトが運営する、テクニカル執筆コミュニティ(代表 山田祥寛)。主にWeb開発分野の書籍/記事執筆、翻訳、講演等を幅広く手がける。2018年11月時点での登録メンバは55名で、現在も執筆メンバを募集中。興味のある方は、どしどし応募頂きたい。著書記事多数。 RSS X: @WingsPro_info(公式)、@WingsPro_info/wings(メンバーリスト) Facebook

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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