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翔泳社 新刊紹介(AD)

もっとJavaJavaしませんか? 『Java EE 7徹底入門』著者3人が語る新しいJava EE 7とその野望

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 翔泳社では12月15日、企業システムを開発するフレームワーク「Java EE」の最新バージョンを解説した『Java EE 7徹底入門』を刊行しました。今回、著者である日本オラクル・Javaコンサルタントの皆さんに、Javaは触ったことがあってもJava EEを知らない方や、もっとステップアップしたい方に向けて、本書の特徴やJava EEの強みをうかがいました。

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Javaのことなら何でも引き受けるJavaコンサルタントの仕事

――今回『Java EE 7徹底入門』の刊行を記念して、著者6名のうち、企画監修の小田圭二さん、執筆リーダーである猪瀬淳さん、そして新卒2年目で抜擢された梶浦美咲さんにお越しいただきました。本書やJava EE 7についてうかがっていきたいのですが、最初に皆さんの自己紹介をお願いします。

猪瀬:猪瀬です。本書では「Chapter10 バッチアプリケーションの開発」を担当しています。入社して7年目で、普段の仕事としては、テクノロジーコンサルティング統括本部でオラクル製品の技術支援、設計や実装、トラブルシューティングやチューニングのお手伝いをしています。本書の著者陣は、実は全員が個人として参加していて、業務時間外に執筆していました。

梶浦:梶浦と申します。私は「Chapter 9 RESTful Webサービスの開発」を担当しました。ITソリューション本部でJavaのコンサルタントをしています。Javaのフレームワークに関する支援やJava EEを使ってアプリケーションを作るときのアーキテクチャの設計支援を行なっています。

 Java女子部でも活動していまして、こちらはJJUG(日本Javaユーザーグループ)というユーザーコミュニティの女性バージョンです。JJUGでは技術レベルの高い方々が集まって勉強会などを開催していますが、Java女子部ではJavaの初心者が勉強するための活動を行なっています。私も登壇者として、簡単なJavaアプリケーションを作るようなハンズオンを行ないました。

小田:小田です。本書の担当編集である片岡さんから相談をいただいて、著者陣に声をかけました。自分は監修として入り、企画や書き方に関して相談に乗っていました。私自身は日本オラクルに20年勤めていて、Java 1.0~1.2の頃にはプログラマをやっていました。今回、進化したJavaをきちんと見てみたところ、改めて面白いなと思いましたね。

――今回来られていませんが、著者のお一人である寺田佳央さんはエヴァンジェリストで、皆さんはJavaコンサルタントですよね。普段はどういうお仕事をされているのでしょうか。

梶浦:Javaの標準化やアセスメントなどJavaに関わることなら何でも引き受けています。Java EEに特化しているわけではないのですが、案件として多いのはやはりJava EEですね。お客さまが作成されたフレームワークの標準化などの支援をしています。

猪瀬:梶浦さんはピュアなJavaを担当していて、私はJavaを使ったミドルウェアの製品を担当しています。Java EEのコンテナの設計や、パラメータの意味のガイドやチューニング、運用・障害対応の手順などについてのアドバイスですね。

 企業内でたくさんの人が思い思いにコーディングすると統制が取れなくなってしまうため、どういうふうに使っていけばいいのかという社内ルールを一緒に決めたり、新しい技術に関する勉強会を開催したりなど、さまざまなことをしています。

猪瀬淳さん
猪瀬淳さん
日本オラクル クラウド・テクノロジーコンサルティング統括本部所属
ソリューション・リーダー

Java EEとはどういうものなのか知りたい方に向けて

――本書はJavaに少し触ったことのある方が主な対象読者ですが、そういう方がいきなりJava EEと聞いてもピンとこないかもしれません。これはどういうものなのでしょうか。

猪瀬:Java自体はプリミティブな部品の集まりですが、Java EEは画面表示やデータベースアクセスなど、企業システムを開発するにあたって必要な部品をより体系立てて規格化したものです。業務、実践に近い位置づけですね。

 私は仕事柄、いろいろな企業に行くことがありますが、Javaで仕事をしている方は大きく2パターンいらっしゃいます。Javaのフレームワークを作る側の人と、その作られたフレームワークを使う側の人です。

 前者の目線でいくと、Java EE 7になってひととおりの部品が揃い、これまでオープンソースのライブラリに頼っていた多くの部分が組み込まれたため、使いやすくなっていることが分かると思います。かなりのことが標準機能で実現できるようになったので、Java EE 7を覚える価値は増したのではないでしょうか。

 また、本書は後者のような方で、ステップアップしたい方にぜひ読んでいただきたいですね。大きなプロジェクトにプログラマとして参加すると、自分が担当する部分とその周辺しか分かるようになりません。最初の一歩をそのように踏み出したとしても、自分で勉強すれば作る側にステップアップできますから、そのとき本書を役に立ててもらいたいと思っています。

梶浦:そうですね、Javaでのコーディング経験がある方は多いと思いますが、Webアプリケーションを作るJava EEとはどういうものなのか知りたいという方に最適だと思います。Webアプリケーションを作るとき、やはりPHPなどを選ばれる方が多いと思いますが、Javaでも簡単にWebアプリケーションが作れるということを初心者の方に知ってもらいたいです。

――本書を読めば使う側から作る側になれるということですね。企画の最初からそうした構想があったのでしょうか。

小田:実際に使える内容にしたいという思いはありました。ですから、使用頻度の高い機能、実際の現場で役に立つ機能をより丁寧に説明しています。内容を絞ったわりには分厚くなってしまいましたが(笑)。

猪瀬:Java EE 7の新しい機能がいっぱい紹介されている本ではないので、そうした内容を期待されて読むと、ちょっと期待していたのと違うと思ってしまうかもしれません。

 ですが、ステップアップしたい方にはぜひ読んでいただきたいですね。大きなプロジェクトにJavaのプログラマとして参加すると、自分が担当する部分とその周辺しか分かるようになりません。先ほどお話しした、オープンソースのフレームワークを使う側です。最初の一歩をそのように踏み出したとしても、自分で勉強すれば作る側にステップアップできますから、そのとき本書を役に立ててもらいたいと思っています。

小田:もちろんJavaやJava EEを使ったことがない方に、本書を通して「Java EEは便利だ」と気づいてもらえるといいなと思います。

猪瀬:画面周りについては、いままでのデファクトスタンダードであったApache Strutsなどとは考え方が違いますが、より直感的に使えると思いますので、これを広く使ってもらいたいという思いはありますね。なので、本書でもChapter 2から4の「プレゼンテーション層の開発」に力を入れています。

小田:あと、企業システムを作るのであればデータベースは避けて通れませんが、Java EEではデータベースへのアクセスに関してもおすすめできます。できるだけSQLを使わずに済むように洗練されてきていますので。JavaでSQLを自分で書くのではなく、出来合いの仕組みを使うのもありなのかなと思いますね。

 最終的には現場でJava EEを使えなくても、考え方を理解する価値はあると思うんですよ。どういうふうに作られているのか、どう活かせばいいのかなどを考えるうえでも本書は役に立つのではないでしょうか。

本書で紹介する機能をすべて盛り込み、かつ実用的なサンプル

――本書は監修の小田さんも合わせて著者が6名もいらっしゃいますが、執筆の際に苦労したこと、よかったことはありますか?

猪瀬:業務外で書きましたので、時間のやりくりに苦労しました。週に1回、お昼にミーティングを行なっていて、そのファシリテートもしましたが、そういうことは楽しくやれましたね。ただ、「Chapter 1 Java EEの基礎知識」を担当した寺田さんが執筆の途中で転職されたのはびっくりしました(笑)。

 あと、サンプルに関しては悩むことがけっこうありました。単なるショウケースではなく、なるべく現場で使うもので機能紹介をしたかったので、何回か作り直しもしました。今回はナレッジバンクというノウハウを共有するサイトをサンプルにしたんですが、最初はウェブストアを考えていたんです。でも、ありきたりだったのと、意外と機能が多くなってしまったのでやめました。作成したサンプルのアプリケーションは本書で紹介する機能を網羅しつつきちんと動きますので、ぜひダウンロードしてみてください。

梶浦:私はJAX-RSを紹介するうえで自分の知見を深められたことがよかったですね。ソースコードを書いて、検証して、自分で裏取りをしなければなりませんので。私はどちらかといえば対象読者の立場に近いので、逆に読者がどういうところに困るのかということに目線を合わせて書けたのではと思っています。JAX-RSについて書かれている本を読むと、Webサービスについてある程度分かっている方に向けられていることが多いんです。ですが、初心者の方だとそもそもWebサービスが何なのかが分かりませんから、その視点を持ったまま書けたのはよかったです。

梶浦美咲さん
梶浦美咲さん
日本オラクル クラウド・テクノロジーコンサルティング統括本部所属
アソシエイトコンサルタント

 私はどちらかといえば対象読者の立場に近い経験しかないので、逆に読者がどういうところに困るのかということに目線を合わせて書けたのではと思っています。JAX-RSについて書かれている本を読むと、Webサービスについてある程度分かっている方に向けられていることが多いんです。ですが、初心者だとそもそもWebサービスが何なのかが分かりませんから、その視点を持ったまま書けたのはよかったです。

本書には初めて活字になる機能紹介も

――Java EEの日本語の解説書はあまりありませんが、本書の強みはどこにあるのでしょうか。

小田:昔のJava EEを知っている人が本書を読むと、Java EEってこんなによくなったんだと思えるのではないでしょうか。

梶浦:Java EEは難しそうというイメージがあるんですが、日本語の情報があまり出ていません。ですので、体系立ってまとまっている本書を通じて、Java EEで簡単にアプリケーションを作れるということを、Javaに触り始めたばかりの人にも知ってもらえればと思います。私はJava女子部で、Javaは使ったことがあってもいろんなフレームワークには手をつけていない方々とお会いしてきたので、そういう人に手に取ってもらえると嬉しいですね。

猪瀬:本書の強みは、Java EEについて全体を俯瞰できるというところです。ネットには記事がたくさんありますが、能動的に探す能力が必要ですから、初心者には辛いでしょう。かといって本になっている日本語情報はとても少ないんです。jBatchやJAX-RSのクライアントAPIなどの説明が活字になるのは初めてなので、そこを読んでもらいたいですね。

IT技術者が幸せな生活を営めるように

――最後に、Javaに深く関わる皆さんの野望を教えてくださいませんか?

小田:二つあります。一つは、日本のIT業界を変えたい、もしくは成長させたいと思っています。最近グローバルな仕事をする機会が増えているんですが、日本のエンジニアがそういった仕事ができるのか少し疑問に感じています。日本からの情報発信も少ないんですよ。ですから、製品は出せなくても、ノウハウや知恵を発信するような機会をもっと作りたいなと考えています。

小田圭二さん
小田圭二さん
日本オラクル クラウド・テクノロジーコンサルティング統括本部所属
コンサルティングマネジャー

 もう一つは、社内のコンサルタントたちをより優れた集団にしたいんです。本書の監修もそうなんですが、こういう機会で成長してもらえればいいなと思ってお手伝いしています。私の周りのエンジニアやコンサルタントをより新しい姿にプロデュースするのが夢ですね。

梶浦:私はJava女子部の皆さまにJava EEを使っていただきたいですね。女子部の中でもJava EEを使ったことがある方はほとんどいない状態で……。先日のハンズオンで講師をしたんですが、JSP(Java Server Pages)とJava ServletでWebアプリケーションを作ったことがある方はお一人でした。

 まだJavaを使い始めた方々が多かったのもあるので、気付かれていないだけかもしれません。Webアプリケーションを作ったことがある方も、それがJava EEである認識はなかったみたいなので。これからはもっとJava EEを知ってもらえるように広げていきたいです。

猪瀬:私は社会人になってSEを始めてから、けっこうひどい現場に行くことが多かったんですよ。土日もどちらかがないのが普通でしたし、東京に住みながらにして帰る時間がもったいないからと半年くらいホテルに泊まっていたり……。そういうことを撲滅したいんです。

 でも、なぜそれが起きるのかというと、エンジニア側とビジネス側の相互不理解が原因にあるはずです。ビジネス側の「ITという道具を使って何かしたい、ただしお金をかけずにスケジュールは早く」というプレッシャーに対して、エンジニア側でうまく折り合いがついていないと思うんです。だからこそ、私は本書のように技術を正しく分かりやすく伝えて、新しくてより良い技術にチャレンジしてもらうこと、なおかつ試行錯誤に使う時間を減らしてもらうことで、妥当なプロジェクト運営ができるようにしたいですね。

 自分のような犠牲者を増やしたくないという気持ちが大きくて、IT技術者が幸せな生活を営めるようにしたいなと日々思っています。

梶浦さん、猪瀬さん、小田さん
Java EE 7徹底入門

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Java EE 7徹底入門  標準Javaフレームワークによる高信頼性Webシステムの構築
著者:寺田佳央、猪瀬淳、加藤田益嗣、羽生田恒永、梶浦美咲、小田圭二
発売日:2015年12月15日(火)
定価:3,800円(税別)

本書について

フレームワークとしての基盤機能が一層充実したJava EE 7の基本と実践的な開発方法を学ぶための書籍です。これからJava EE開発を始める方、Java EEの機能をもっと使いこなしたい方など、業務システム開発に携わるJavaエンジニアにおすすめの一冊です。

 

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【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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