E2D3はデータビジュアライゼーションを通じて、ビジネスや社会における課題を解決することを目標にしています。この連載を通して、E2D3とはどんなことができて、どんな開発手法をとり、なぜOSSの形態をとっているか等余すところなくお伝えしたいと思います。
データ活用の敷居を下げるE2D3
E2D3は「Excel to D3.js」の略称で、一言で言うと「Excelを使ったデータビジュアライゼーションのアプリケーション」。Windows 「Excel 2013以上」やMac 「Excel 2016」、One Drive「Excel Online」から呼び出すことができます。
操作はいたって簡単。ExcelからOfficeアドインである「E2D3」を起動するだけ(起動方法については「Use E2D3」のページをご覧ください)。あとは反映したいデータを選択し、目的に合ったテンプレートを選択すれば、表現豊かなものやアニメーションが組まれたグラフが簡単に挿入できます。元のデータを変えれば通常のExcelのように即座に反映されます。さらにオンライン上でも動くように設計されているので、ブログやニュースの合間に差し込むといったこともできます。画像として保存機能もついています。
図2のテンプレート「dot-bar-chart」は、時系列で複数の項目を見せる場合に適しています。年度をクリックすると、棒グラフが数値に合わせて動いていることが確認できます。
図3のテンプレート「Word Cloud」は全体と部分を比較する場合に役立ちます。サンプルのデータは地域や島別の面積を比較しており、文字の大きさが地域や島の面積を表しています。文字の色味や縦横の表示はランダムに組み合わされています。
E2D3では、このように提供するデータビジュアライゼーションにおいて、「ダイナミック」かつ「インタラクティブ」に表現することに強みを持っています。従来、横軸や縦軸、円の大きさなどでしか表現できなかった「変化」をアニメーションで直感的に表現し、理解促進の一途にすることができます。現在、70を超えるテンプレートがリリースされています。それぞれ特長が異なるので、色々試してみることをオススメします。