mount [-r] [-t|-F FSTYPE] DEVICE DIR
Unixのファイルシステムは、「/」をルート(根)とする階層構造(ツリー構造)になっています。この階層構造は論理的なもので、ディスク(パーティション)やフロッピー、あるいはCD-ROMなどの記憶装置は、ファイルシステムとして、この階層構造の一部に関連付け(マウント)することによって使用可能になります。
このマウントを行うのがmountコマンドです。逆に関連付けを解除する際には、次項で解説するumountコマンドを実行します。
- ① -a
- 「fstab」(Linux/FreeBSD)または「vfstab」(Solaris)というファイルに記述されているマウント情報に従って関連付けます。
- ② -t FSTYPE [Linux][FreeBSD] -F FSTYPE [Solaris]
- マウントするファイルシステムのタイプを「FSTYPE」に指定します。以下にFSTYPEに指定する代表的なものを示します。
- ③ -r
- マウントするファイルシステムを読み込み専用として関連付けます。主にCD-ROMをマウントする際に使用します。
装置 | FSTYPE | UNIX/Windowsの種類 |
---|---|---|
ディスクパーティション | ufs | Solaris、FreeBSD |
ディスクパーティション | ext3 | Linux |
Windowsパーティション | vfat | FAT32(Windows 9X、Me系) |
Windowsパーティション | ntfs | NTFS(Windows NT、2000、XP系) |
CD-ROM | hsfs | Solaris |
CD-ROM | cd9660 | FreeBSD |
CD-ROM | iso9660 | Linux |
- ① DEVICE
- マウントするファイルシステムを指定します。
- ② DIR
- 関連付けを行うディレクトリ(マウントポイント)を指定します。
# cd /mnt
# ls
cdrom floppy
# ls -l cdrom
合計0
現在マウントポイントは何もない
# mount /dev/cdrom /mnt/cdrom
CD-ROMをマウントする
「/dev/cdrom」はCD-ROMを表す特殊ファイル
# ls -l /mnt/cdrom
合計6
dr-xr-xr-x 1 root root 2048 9月 5 2001 dir01
dr-xr-xr-x 1 root root 2048 9月 5 2001 dir02
dr-xr-xr-x 1 root root 2048 9月 5 2001 dir03
#
# fdisk /dev/hda
(中略)
デバイスブート始点終点ブロックID システム
/dev/hda1 * 1 1045 8393931 c Win95 FAT32 (LBA)
(中略)
コマンド(m でヘルプ): q
# mount -t vfat /dev/hda1 /mnt/hda1
「/dev/hdal」を「/mnt/hdal」に関連付ける「vfat」は「Win95 FAT32 (LBA)」のファイルシステムのタイプ
# ls /mnt/hda1
Games _restore bootlog.txt config.sys msdos.--- suhdlog.dat
My Documents autoexec.bak classes.1st detlog.txt msdos.sys system.1st
Program Files autoexec.bat command.com dosime.sys netlog.txt videorom.bin
Recycled bootlog.prv config.bak io.sys setuplog.txt windows
本コンテンツは「UNIXコマンド辞典 ビギナー編」(2003年)を元にWeb用に再編集したものです
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