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全員が「高い技術力」と「顧客の課題解決力」を磨き続ける! AWSクラウドサポートエンジニアのスキルアップ環境とは

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2017/11/22 14:00

 スタートアップ向けと言われたのも今は昔。AWSは、スモールビジネスから世界的大企業まで、あらゆる企業ニーズに柔軟に応えるクラウド・プラットフォーム企業として圧倒的なシェアを誇り、進化を遂げてきた。その急成長をサポートするのが、ユーザーと向き合い、専門的な技術サポートを提供する「AWSクラウドサポートエンジニア」だ。多くがさまざまな業種からの中途採用で、2年前から新卒採用も開始しているが、いずれの社員も入社して3カ月後にはAWSユーザーの運用をサポートするクラウドエキスパートとして活躍している。なぜそのようなことが可能なのか。新卒・中途入社のそれぞれ異なる経歴を持つ3人に、AWSでのトレーニングや業務経験、成長の実感、そして将来の展望を伺った。

最先端技術を駆使し、オーナーシップを持って臨む仕事

 インタビューに参加いただいたのは、新卒入社1年目の星野光玖氏、AWS日本オフィス初の新卒入社メンバーで入社2年目の長谷川淳氏、そして大手通信会社で10年以上のキャリアを積み、AWSに入社して2年半という有賀征爾氏の3人。それぞれ全く異なるプロフィールながら、AWSを選んだ理由に共通して「先進性」を挙げる。

クラウドサポートエンジニア 星野光玖氏(左)、長谷川淳氏(中)、有賀征爾氏(右)
クラウドサポートエンジニア 星野光玖氏(左)、長谷川淳氏(中)、有賀征爾氏(右)

 「AWSに入った理由は、十数年前に前職を選んだ時と同じです。当時はインターネットが急速に普及し始め、それを支える通信技術に興味がありました。翻って3年前はクラウドへの市場の期待が高まり、そのトップランナーがAWSだったわけです。常に最先端の技術に触れていたいという気持ち、それが転職先としてAWSを選んだ最大の理由です」(有賀氏)

 新卒入社2年目の長谷川氏も入社動機の一つに「AWSの先進性」を挙げ、「新卒から最先端技術に触れられる会社」としての希少性を強調する。

 「AWSの場合、ほぼ全員が高度な技術の最前線で仕事をしています。新しい分野であるがゆえに、既存の知識やノウハウの後追いではなく、自分の力で技術を磨いていく必要があります。新卒でも、新しい技術についてはベテランと同じスタートラインに立てることは、大変魅力的に感じました。さらに入社後に改めて気づいたのですが、お客様が先進的なAWSのユーザーであるのはもちろん、サポートエンジニアは最先端の活用法や技術を『伝える』プロフェッショナルです。お客様から刺激を受け、不明点があれば周りのサポートエンジニアの中に必ずその分野の詳しい人がいて、直接教えを請うことができる。そうした環境に身を置ける企業は少ないのではないでしょうか」

 そんな長谷川氏の言葉にうなずきながら、AWSを「最初の就業先として最高の環境」と語るのは、本年度入社の星野氏。学生時代には機械学習や無線通信を研究したものの、あえて畑違いのAWSを選んだ。

 「世界に通用するエンジニアになることが目標なので、常に世界規模で業界の最先端を行くAmazonは理想的な会社。起業した友人にAWSのユーザーが多く、先進的なサービスを提供する企業として親しみを感じていたのも理由の一つです。実際入社してみて、Amazonの社員が心がける信条『Our Leadership Principles』を皆が徹底していると感じました。一人ひとりが目標に向かってオーナーシップを持ち、自律的に“リーダー”として振る舞う――。同僚との会話でも日常的に出てくるほど社内に浸透していますし、私自身も心の中で反芻しながら仕事に取り組んでいます」

 その星野氏も入社3カ月目からサポートエンジニアとして業務に携わっている。社歴で言えば2年、社会人歴で言えば15年先輩の有賀氏から見ても「担当するサービスや技術領域においては、中途と較べても遜色ない技術力・課題解決力を発揮している」という。

短期間で即戦力となり、最前線に居続けられる「学び力」

 中途も新卒も、クラウドサポートエンジニアとして集中トレーニングを受ける期間はわずか3カ月。一体どのようにして実践的なスキルを身につけるのか。現在はメンターを務め、自身も2年半前に中途入社で研修を受けた有賀氏によると、入社後に基礎的なAWSの仕組みをeラーニングや座学で1カ月程度学び、2カ月目からはAWSのサービスを動かしながら、サポート業務のトレーニングを実践的に行うという。最初は先輩メンターが伴走するが、3カ月目に向けて徐々に独り立ちをしていく。

 「トレーニング期間の後、業務を担当しながら継続的に、高度で専門的な技術やエンタープライズ系のお客様に向けた付加価値提供などの“プラスα”を学びます。その後も、新しいサービスの登場やアップデートがあれば研修があり、自分の得意分野や事例などを発表し合うセッションや、自身のスキルアップのための時間を通じてインプットを続けます。なので、入社して数カ月後には『教える側』になる一方、ベテランになっても『学ぶ側』であり続けるんです」(有賀氏)

有賀氏は、「新人もベテランも学ぶことは尽きない」と語る
有賀氏は、「新人もベテランも学ぶことは尽きない」と語る

 常に新しい技術や仕様が登場し、それをキャッチアップしなければ価値を提供することはできない。まさにインプットとアウトプットを同時並行で続ける必要がある。

 「技術の賞味期限はどんどん短くなっているため、常に新しい技術を学び続ける必要があります。私自身も、前職でネットワーク技術がコモディティ化するのを目の当たりにしてきましたから、次々登場する技術をインプットし続けなければ、といった意識は強いです」(有賀氏)

 そうなると、「何が次に来るのか」を予測し、先回りして技術を学ばなければならない。そんな中、AWSの社内には世界中から集まったえりすぐりの情報や技術があふれており、自由にアクセスできる。エンジニアにとっては最高の環境だ。例えば、AWSの新しいサービスができると、そのサービスの開発者本人が使い方やコツを紹介し、その様子がすぐに動画化されて共有される。ドキュメントの文化も根強く、コードを書いた人間が作成したドキュメントが社内に必ず残される。それがグローバルレベルで行われているというわけだ。

 「AWSのサービス開発者によるレクチャーが最も新しく正確で、メッセージも強い。新しい技術やサービスが生み出された瞬間、生み出した本人からダイレクトに情報を受け取れるのは、AWSの人間の特権だと思います。さらにAWSでは毎年多くのサービス・機能が追加されるため、それをキャッチアップするだけでも膨大なインプットになります」(有賀氏)

 新卒社員については、基本的なトレーニングやOJTの他に、ビジネスマナーや接遇といった“社会人”の知識やスキルを習得する研修が加わる。その研修も常にアップデートされるのがAmazonらしい。実際、昨年に長谷川氏が受けたトレーニングの課題を受け、今年入社の星野氏が受けた内容がアップデートされていたという。

 「私が入社当時に課題に感じたのは、お客様側の事情を知らないことでした。中途の方なら、前職の会社の状況から想像できるかもしれませんが、新卒にはそのようなバックグラウンドがなく、『どういう答えが欲しくてこのような質問をされるのか』『どのようなレベルでの回答を差し上げればいいのか』などが想像できないこともあります。そこで、経験豊富なメンターについてケースごとの対応セッションを追加で受けたことがありました」(長谷川氏)

 一方、新卒として学ぶ中で経験した、初心者が陥りがちな落とし穴や、理解しづらい部分を意識しながらサポートすることで、好評価を得られたという。それがベテラン側にフィードバックされるのもAWSでは普通のことだ。

「会社がどう育ててくれるか」ではなく「自分がどう学ぶか」

 こうして話を聞いてみると、従来の日本企業の研修とはかなり異なる印象がある。戸惑いや違和感はなかったのだろうか。

 有賀氏はかつて在籍した日本企業との違いを踏まえて、「AWSでは、オンラインのレクチャーはどんどん更新され、必要な情報も十分用意されている。個々人が主体的に活用し、キャッチアップする姿勢が必要です。ただ言われたことだけをやる、といったタイプの人には向かないでしょう」と語る。

 とはいえ、実際に入社した人の中には、AWSの学びの環境に戸惑う人はほぼいないという。おそらくITの世界では情報へのリーチやスキルアップは自発的なものであり、学生時代から主体的に研究を進めて来た人には自然なことなのかもしれない。逆に言えば、主体的なタイプでなければついていけないとも言える。新卒で入社した2人も「入社前に『会社がどう育ててくれるか』が気になったことはないですね」と“会社に成長機会を求めること”について首をかしげる。

 裏を返せば、求めれば答えが得られる恵まれた環境とも捉えられる。業務に真摯に向き合ううち、自然とスキルも技術もステップアップしていく、そんな幸せな環境が他にあるだろうか。あくまで主体的に取り組む気持ちがあって初めて意味を持つ。おそらく、この「主体的な課題解決意欲」がAWSのサポートエンジニアに求められる唯一の要件なのかもしれない。

 「知人に『自分はクラウドの経験がないから、AWSなんてとても無理』などと言われることがありますが、実はクラウドの知識や技術はいくらでもキャッチアップできるんですよ。まさに『求めよ、さらば与えられん』の環境です。ですから、クラウドに関しては未経験であっても、AWSに興味があるならぜひ、挑戦してほしいと思います」(有賀氏)

ユーザーの課題に合わせて、最適解を提示できる力

 確かに技術については貪欲に知識を吸収すればレベルアップも可能だろう。しかし、AWSのクラウドサポートエンジニアに求められるのは、単に技術を極めることだけではない。

 「エンジニアなら技術的に優れていれば尊敬されるのは当然のこと。加えてAWSのクラウドサポートエンジニアに必要なのは『顧客対応力』だと思います。お客様の課題を適切に理解し、どのようにアプローチするか、そしてどのようにメッセージングするか。そうした戦略を考えることに、楽しみややりがいを見いだせることが大切と考えています」(長谷川氏)

 しかしながら、「課題解決力」は経験値に負うものが大きい。トレーニングやOJTでどのように補完するのか。有賀氏は「個人の経験をチームや全社で共有する仕組みがあり、それによって全体的なボトムアップが図られる」と語る。

 「お客様が何を求めているのか、立場はマネジメント層かエンジニアか、レポートの対象は上司かお客様か。さまざまな要件によって回答内容は大きく変わります。そうした対応のレビューを分析し、チームのエンジニアにフィードバックし、共有することで全体の経験値を上げていく。実際私もその手法によって、技術のみならず課題解決力が高められたように感じます」(有賀氏)

 星野氏も「経験の共有」の重要性を強く認識しているという。

 「実際に業務にあたると、ソフトスキルが不足していることを思い知らされますね。私の少ない経験でも、お客様ごとに求められる対応が異なるという実感はあります。そこで対応に迷った時はアラートをあげて、経験豊富な方に指導いただくようにしています。技術的には正解だとしても、お客様に満足していただかなければ正解とは言えません。その顧客満足を追求する気持ちを大切にしたいと考えています」(星野氏)

 確かに技術的に「最適な答え」は1つかもしれない。一般的に、ユーザーとのコミュニケーショントラブルは、それを正論として押し付けることに起因する場合が多いとされる。しかし、ビジネスの世界の「正解」は、コストや時間などの要件によって異なる。さまざまな価値観や前提の中で最適解を見つける必要があり、そのための答えのバリエーションを豊富に自分の中に蓄積することが重要というわけだ。

本格的な業務にあたり始めた星野氏も、顧客満足の追求に意欲
本格的な業務にあたり始めた星野氏も、顧客満足の追求に意欲

 「さらに言えば、AWSからのメッセージとして、技術を『こう使ってほしい』と提案までできるようになればいいですね。それは社内のコミュニケーションでも同じことで『どのように伝えれば理解が深まるか』を考える必要があります。その意味で、サポートエンジニアを経験して、顧客対応力だけではなく、エンジニアとしての幅も広がったように感じます」(有賀氏)

サポートエンジニアから思い描く、三人三様の未来図

 最後にそれぞれの未来への展望について伺ってみた。まずは入社2年目の長谷川氏。11月からアイルランド・ダブリンに異動することが内定している。入社直後からの希望がかなった形だ。

 「もともと20代のうちに海外で働きたいと考えていたので、就職先を選ぶ時に『海外で仕事をするチャンスが多い』点を一つの指標としていたんです。入社初日のマネージャーとの面談から『海外で働きたい』と伝えていて、そのためのキャリアプランとして提示されたのが、CSA(Cloud Support Associate)から、CSE(Cloud Support Engineer)へのポジションアップでした。今年の7月に昇格し、11月には現地へ赴任します」(長谷川氏)

 メール対応を主業務とするCSAに対し、上位職種にあたるCSEはエンタープライズ系のユーザーへの直接対応を含めた、より高度なサポート業務を担う。AWSでは24時間365日対応を掲げており、日本のユーザーサポートは日本とダブリン、米国シアトルでの3交代制になっている。

 「基本的には日本のユーザーに対するサポートなので、英語についてはさほど高いレベルは求められていません。でも、ダブリンにはもともとグローバルのAWSサポートチームのオフィスがあり、同じオフィスの中で机を並べて働くことになりそうです。日本以上に多様な国籍やバックボーンを持った人と触れ合うことで刺激を受け、自分が世界的にどのくらいのレベルにあるのかを知ることができるでしょう。今は期待しかありませんが、不遜なことを言えば、世界のいろんな価値観にもまれて『めっちゃキツイ!』という経験をしてみたいですね(笑)」(長谷川氏)

 長谷川氏に見えているのはそこまで。変化の激しい業界に身を置いて、その先は全く見えないという。にもかかわらず、表情は至って明るく前向きだ。

入社時から念願だった海外勤務に、期待しかないと語る長谷川氏
入社時から念願だった海外勤務に、期待しかないと語る長谷川氏

 「入社してまだ2年なのに、海外での勤務が決まって、ジェットコースターのように見える景色がどんどん変わっています。次の5年10年で、どこでどんな仕事をしているか全く想像できません。でも、進む先でその都度最適だと思う道を選んでいけば、最終的には充実した仕事人生になると確信しています」(長谷川氏)

 そんな長谷川氏の背中を見ながら、星野氏もまた自身の進む道について模索を始めている。

 「以前は本社のシアトルでAWSのサービス開発に携わることが花形だと、単純に思っていました。しかし、実際に入社して、1つの会社に密接に寄り沿う業務をされている方や、エンジニアを束ねるマネージャーなど、さまざまなキャリアパスの方と出会って話を聞くうちに、どの選択もステキだと感じるようになりました。さらにAWSを経てAmazonの事業に関わる方や、AWSの顧客側に転職する方など、社内外を含めて多彩な道が広がっていて、正直選択に迷っているところです。今はサポートエンジニアとして豊富な経験を得て、自分が面白いと感じられる道を探り、選べる人になれるよう、スキルを磨きたいと思っています」(星野氏)

 そして有賀氏。入社して2年がたち、最先端を追求して走り続けることの面白さと、仕事について安定したことで新しい展開を求める気持ちとの両方がせめぎあっている状態だという。

 「自分の『好きなこと』と『得意なこと』、どちらに特化すべきか悩みますね。長谷川・星野よりも残り時間が少なく体力も低下しているので(笑)、限られたリソースをどこに投入していくか、そろそろ考え時かと思っています。とはいえ、普通の会社であればどんどん選択肢は狭められるでしょうが、AWSではいつでもチャレンジできる環境にあり、可能性は尽きません。悩みではありますが、同時に幸せなことでもあるのでしょう。そろそろ落ち着けと言われるかもしれませんが、先進性を追いかける喜びもまだ捨てがたく、しばらくは贅沢な悩みに悶々としながら、走り続けていきたいと思います」(有賀氏)

AWSクラウドサポートエンジニアの採用について

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著者プロフィール

  • 伊藤 真美(イトウ マミ)

    エディター&ライター。児童書、雑誌や書籍、企業出版物、PRやプロモーションツールの制作などを経て独立。ライティング、コンテンツディレクションの他、広報PR・マーケティングのプランニングも行なう。

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