繁華街のどまんなかにあるLINE KYOTO
LINE KYOTOが位置するのは、京都の中でも一大繁華街の四条通に面したエリアだ。近隣には百貨店や、京の台所として知られる錦市場などがあり、観光客、地元の人問わず多くの人で賑わう。LINE KYOTOは、「うなぎの寝床」と呼ぶにふさわしい、間口が狭く奥行きの深いビルの地下1階と5階に入居し、延べ床面積399平方メートルで開設された。
内覧会の同日に京都市内で行われた記者会見では、LINEの出澤剛 代表取締役社長と和田充史京都開発室長により、LINE KYOTO立ち上げの背景について発表された。
LINE KYOTOは、日本国内では東京、福岡に続く3番目の開発拠点。他のオフィスと違って、開発エンジニアのみで構成されている。
LINE KYOTO開設時点のメンバーは、東京、福岡から集められた10名のメンバーに、新たに採用された8名を加えた18名(インターン含む)でのスタート。メンバーの国籍は、日本以外に、フランス、メキシコ、中国、香港、台湾、ドイツ、イギリスといった、過半数が外国人という構成だ。
大阪や神戸でなく、なぜ京都にオフィスを設けたのか。理由は2つある。
1つは、京都には、京都大学をはじめ大学が数多くあり、優秀な学生が多いからだ。その一方、京都にはインターネット企業が少なく、学生インターンや就職先の受け入れ先が少ない。学生や若いエンジニアに機会を与えたいという考えだ。大阪方面、奈良、滋賀などの近隣都市からのアクセスも良い。
もう1つは、京都という都市の魅力だ。京都の文化的な求心力やクリエイティブなイメージ、東京にはない落ち着きが、世界中のエンジニアの興味を引いているという。実際、LINE KYOTO開設時点で1000人近い採用エントリーが集まり、その8割が外国人だ。
今後は、2~3年間程度で100人規模の体制を目指していくという。
LINE KYOTOで働くエンジニアたち
今回話を聞いたのは、LINE KYOTOに勤務する3人のエンジニア。京都開発室室長の和田充史さんは、もともとLINE Fukuokaの立ち上げに携わり、今回新たに、LINE KYOTOの立ち上げも担当。現在も京都と福岡を行き来する生活を送っている。
ミラーチップ・アダムさんは、LINEの福岡拠点(LINE Fukuoka)で4年ほど勤務し、今回和田さんより、LINE KYOTOの立ち上げメンバーとして声がかかり「面白い機会だ」と思って京都に移住した。もともとイギリスでエンジニアとして働いていたが、ワーキングホリデーで来日し、LINEに就職したのだという。
山本龍一さんは、LINE KYOTO開設の際に新たに採用されたエンジニアだ。新卒でソフトウェアエンジニアとして東京の企業で働いた後、できれば地元に近い関西のIT企業で働きたいと思っていたところ、今回の募集を見つけたのだという。