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次世代Webアプリケーションフレームワーク「Angular」の活用

AngularのPWA(Progressive Web Apps)機能でWebプッシュ通知を実装

次世代Webアプリケーションフレームワーク「Angular」の活用 第17回

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Webプッシュ通知機能のカスタマイズ

 以下では、Webプッシュ通知機能に関する追加の機能をいくつか紹介します。

追加データの送信

 リスト4(5)のプッシュ通知送信処理では、通知内容(ペイロード)にnotificationオブジェクトのみを含めていましたが、それ以外のデータを追加することもできます。リスト5では、WebページのURLをurl要素に含むdataオブジェクトを、(1)でペイロードに追加しています。

[リスト5]ペイロードにデータを追加する例(p002-push-server/sendnotification2.js)
webpush.sendNotification(
  pushSubscription,
  JSON.stringify({
    notification: {
      title: 'あなただけにお得なお知らせ',
      body: '年に一度の限定セールがスタート! 今すぐWebページでチェック!',
      icon: 'assets/icons/icon-192x192.png'
    },
    data: { // ペイロードにデータを追加 ...(1)
      url:'https://www.codezine.jp'
    }
  })
);

 notification以外のデータは、図7の通知には反映されませんが、Webページの通知受信イベントで取得できます(詳細は後述)。

通知の受信イベントをWebページで受け取る

 AngularのSwPushライブラリーを利用して、ルートコンポーネントのコンストラクターでリスト6の通り実装すると、Webページでプッシュ通知の受信イベントを受け取れます。

[リスト6]プッシュ通知受信時の処理(p001-push-client/src/app/app.component.ts)
this.swpush.messages.subscribe(message => {
  // notificationの表示 ...(1)
  if (message['notification']) {
    alert(message['notification']['title'] + ":"
    + message['notification']['body']);
  }
  // dataの表示 ...(2)
  if (message['data']) {
    alert(message['data']['url']);
  }
});

 this.swpush.messagesは、プッシュ通知を受信したときにイベントを発生するRxJSのObservableで、受信した通知内容のオブジェクト(message)を取得できます。ここでは(1)で、messageに含まれるnotificationからtitle(タイトル)とbody(本文)を、(2)では、リスト5で設定した追加データdataからurl(URL)を取得して、alertメソッドで順番に表示します。

図8 Webページで取得したプッシュ通知内容の表示(p001-push-client)
図8 Webページで取得したプッシュ通知内容の表示(p001-push-client)

まとめ

 本記事では、AngularのProgressive Web Apps(PWA)対応機能として提供されるWebプッシュ通知について、仕組みと実装方法を説明しました。AngularのSwPushライブラリーと、Node.jsのweb-pushライブラリーを利用して、Webページにプッシュ通知を送信するサンプルを実装しました。

参考資料

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この記事の著者

WINGSプロジェクト  吉川 英一(ヨシカワ エイイチ)

WINGSプロジェクトについて> 有限会社 WINGSプロジェクトが運営する、テクニカル執筆コミュニティ(代表 山田祥寛)。主にWeb開発分野の書籍/記事執筆、翻訳、講演等を幅広く手がける。2018年11月時点での登録メンバは55名で、現在も執筆メンバを募集中。興味のある方は、どしどし応募頂きたい。著書記事多数。 RSS Twitter: @yyamada(公式)、@yyamada/wings(メンバーリスト) Facebook

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

山田 祥寛(ヤマダ ヨシヒロ)

静岡県榛原町生まれ。一橋大学経済学部卒業後、NECにてシステム企画業務に携わるが、2003年4月に念願かなってフリーライターに転身。Microsoft MVP for Visual Studio and Development Technologies。執筆コミュニティ「WINGSプロジェクト」代表。主な著書に「独習シリーズ(Java・C#・Python・PHP・Ruby・JSP&サーブレットなど)」「速習シリーズ(ASP.NET Core・Vue.js・React・TypeScript・ECMAScript、Laravelなど)」「改訂3版JavaScript本格入門」「これからはじめるReact実践入門」「はじめてのAndroidアプリ開発 Kotlin編 」他、著書多数

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