Fintechサービス領域にも注力
LINEではLINEプラットフォーム上で展開するサービスも開発している。今、最も注力しているのがFintechである。
その紹介をするため登壇したのが、フィナンシャル開発室 シニアマネジャーの池田英和氏。池田氏は「日本ではまだ現金決済が主流だが、海外ではキャッシュレスが進んでいる。日本にもこの流れはくる。最も親しまれているスマホアプリであるLINEがこの領域に出て行くのは必然だった」とFintechに取り組む理由を説明する。
すでにサービスもリリースしている。「LINE Pay(モバイル決済サービス)」はその代表サービスだ。例えばLINE Payを使うと、送金もわずか15秒で完了するという。また「LINE PayはQRコード決済に力を入れている」と池田氏。台湾ではNFCによる非接触式の決済にも対応しており、日本でも年内中にQuick Payと連携し、対応する予定だという。
さらにビーコンを通じた決済にも対応している。例えばキリンの自動販売機「タピネス」では、自動販売機にLINEをかざし、スマホのボタンをタップするだけでジュースが買える。「国内に2万5000台が設置されているそうなので、ぜひ見かけたら使ってください」と池田氏は笑みを浮かべながら話す。
さらにLINEではQRコード決済の普及をより進めるために、専用の決済端末の開発にも取り組んでいる。「バッテリー、Wi-Fi、3Gが搭載されており、これ端末1台だけでQRコード決済が実現する。店舗に既設されているPOSレジの改修は一切必要ありません。LINEの新宿のオフィスにあるCafeではすでに運用開始しています」(池田氏)
海外の事例も紹介。例えばタイ・バンコクの鉄道「スカイトレイン」で使えるIC乗車券「rabbit card」とLINE Payが今年10月より連携。これにより現金でチャージする必要がなくなり、「非常に便利になった」という声が届いているという。
また台湾ではJCBのプリペイド式カードと連携。QRコードに対応していない店舗の場合、通常のクレジットカードのようにスキャンするとLINE Payで支払うことができるという。「このようにLINE Payと連携するサービスも増えています。LINE Payの利用者は4000万人を超えており、グローバルの月間取引額は1250億円超。成長を続けています」(池田氏)
さらに今年3月より、LINE Payの新機能としてLINEウォレットをLINEアプリに追加している。「今年の秋からはタイ、台湾でも利用できるようになっています。またLINEウォレットにポイントカードやクーポンを一括管理できる機能を追加しています」(池田氏)
さらにこれから展開する次のFintechサービスについても紹介された。
BITBOX
ユーザー間で仮想通貨の取引ができるグローバルな取引所。日本とアメリカを除いて7月にオープン。30種類の仮想通貨に対応しており、さまざまな言語で利用が可能。現時点ではWeb、モバイルWeb、アンドロイドアプリから利用できる。
LINEほけん
今年10月にリリース。LINEほけんは自転車保険や飲み会保険など生活に身近な保険を提供。LINEのプロフィール+に個人情報を使命や住所などを登録されていれば、個人情報が自動でフィルインされるので簡単に保険に入れる。損害保険以外のサービスの拡充をしていく予定。
LINEスマート投資
今年10月にリリース。LINEスマート投資は経験豊富な専門家が約10の銘柄をベースに70のテーマが設定されており、ユーザーは自分の興味あるテーマを選択するだけで簡単に投資ができるというもの。今後は利用者の質問に答えると適切な運用プランの提案、資産運用を自動で行うロボアドバイザー機能の搭載やLINE Payとより密接な連携によって、簡単に投資が行えるようにしていくという。
LINE家計簿
今年11月にリリース。各種金融機関の情報をまとめて資産管理することができる。現金で決済の場合は、レシートをスキャンするだけで管理できる。最大の特徴はすべての機能が無料で使えること。今後は最適な支出アドバイスする機能を実装していく予定。
LINE Payは今後どのような展開を見せるのか。池田氏は、「『LINE Pay for ID』を推進し、他社のECサイトでもLINE Payで決済ができるようにしていく。リアルな店舗からECサイトまで幅広く対応していきたい」と池田氏は意気込みを語る。
安全な決済サービスの実現。そのカギを握るのが、セキュリティ技術だ。
「指紋、顔、虹彩などの生体情報にする認証方式など、利便性の向上を中心に、パスワードレスの認証技術の研究開発を進めています。そしてそれをLINE本体に実装していく予定です」(池田氏)
LINEはFIDOという生体認証技術などの標準化に取り組んでいる団体のボードメンバー。技術仕様の策定、国際標準の推進にも貢献をしていくという。
「NEXT LINE」が示す方向、その考えが紹介されたオープニングセッション。最後に朴氏は「LINEのファンになって帰ってほしい。ステキな一日を過ごしてください」と参加者に呼びかけ、セッションを締めた。
