Javaアプリケーションの実行
リスト2のJavaのHelloWorldアプリケーションが完成したところで、実際に実行させてみましょう。
ソース保存でコンパイル済み
前回でも説明した通り、Javaアプリケーションの実行もEclipseで可能です。ただし、本来Javaアプリケーションを実行するためには、ソースコードをコンパイルした.classファイルが必要です。では、コンパイルはどのように行えばよいのでしょうか。
実は不要です。Eclipseは、ソースコードを保存した時点で、自動でコンパイルされ、所定のフォルダ(Javaプロジェクトではbinフォルダ内)に.classファイルが格納されるようになっています。Javaアプリケーションの実行時にも、この自動コンパイルされた.classファイルが利用されます。そのため、ソースコードはこまめに保存するようにしましょう。
ソースを右クリックしての実行が一番確実
さて、その実行方法についてです。これはいくつかありますが、一番確実な方法はパッケージエクスプローラーから実行したい.javaファイルを右クリック、あるいはエディタ領域に表示されているソースコードを右クリックして表示されるメニューから
[実行]>[Javaアプリケーション]
を選択することです(図18)。
すると、画面下部にコンソールビューが表示され、そこに標準出力として出力された「Hello World!」が表示されます。
実行ボタンと実行メニュー
Eclipseは、一度実行されたJavaアプリケーションを履歴として保持しており、直近に実行したJavaアプリケーションをもう一度実行したい場合は、ツールバーのボタン(実行ボタン)をクリックすることで実行できます。これは裏を返せば、新しいJavaアプリケーションを作成し、それを実行したい場合には通用しないということです。Eclipse初心者が陥る罠で、実行ボタンをいくらクリックしても、新しいアプリケーションが実行されないので、注意してください。この実行ボタンの横の▼をクリックすると、図20のメニューが表示されます。
「HelloWorld」という表記がメニューの初めに表示されています。これは、現在HelloWorldしか実行していないからであり、本来ならここに履歴として過去に実行したJavaアプリケーションが表示されます。それらを選択することで、再度実行することも可能です。同じことが、[実行]メニューから[ヒストリーの実行]を選択することで可能です(図21)。
このように、さまざまな実行方法をサポートすることで、Eclipseは効率よくアプリケーションを実行できるようになっています。
まとめ
今回は、プロジェクトの作成から、基本的なコーディング、アプリケーションの実行方法を紹介しました。次回は、今回の続きで、作成したプロジェクトの削除と復活方法のほか、デバッグ実行の方法も紹介していきます。