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プロダクトマネージャーカンファレンス2020レポート

あなたは他社でも通用するか? プロダクトマネージャーのキャリアとスキルを採用ニーズから考える

必要な「ドメイン知識」や「現場感」は自ら現場に取りに行く

 及川氏は、二人が語ったプロダクトマネージャーの要件に共通するものとして「英語力」を指摘。工藤氏も、「優秀なエンジニアが不足する中、海外にも目を向ける企業が増えている。外国人も含めたチームをまとめるリーダーが求められるのは必然」とうなずいた。

 そしてもう一つ共通して重視される要件が「業界としてのドメイン知識」だ。しかし、そこまでプロダクトマネージャーに求めるのは少々非現実的かもしれない。

 石山氏は「HR分野はそれなりに経験者がいても、介護分野のプロダクトマネージャー経験者はなかなかいない」と語る。そこで業界を経験したエンジニアを組み合わせるなどしてチームで補完し合うという。また、水島氏も「ラクスルのプロダクトマネージャーで入社時に印刷業を経験した者は一人もいない。業務を通じて遅かれ早かれキャッチアップするもの」と語った。しかしながら、特に自分がユーザーとならないBotBの場合は、現場で業務担当者と話すなど、理解を深める工夫と努力が必要だという。及川氏も、本カンファレンスの基調講演で東京都副知事の宮坂学氏が、「行政サービスの実現には『現場感』が重要」と語ったことを紹介し、ドメイン知識を獲得する必要性を改めて強調した。

 はじめから業界知識のあるプロダクトマネージャーを探すのは難しいこともあり、工藤氏は「採用の現場では、そこまでは求められない。ただしBtoB、BtoCの経験者別でのニーズはある」と語った。とはいえ、水島氏のようにIBMでBtoB、DeNAでBtoC、そして再びラクスルでBtoBと両方を経験する人も少なくはない。ドメイン知識の有無というより、ユーザーや目的に対するキャッチアップ力が必要というわけだ。及川氏は「自分が知らないことに対して興味を持てるか。自ら課題を取りに行けるか。そうしたことが最終的にドメイン知識の習得につながっていくのではないか」と評した。

実績以上に重視するのは、インテンションと新たな可能性への意欲

 それでは、そうしたプロダクトマネージャーをどのように見極めているのか。書類選考や面接などでの採用プロセス、そして最終的に採用の決め手となるポイントなどについて紹介された。

 まず石山氏によると、エクサウィザーズでは自身でもHRTechを活用しており、プロダクトマネージャー力を可視化する自社開発のプロダクト「デジタルイノベーターアセスメント for PdM」(2021年初頭リリース予定)を活用している。及川氏が代表を務めるTablyと、TECHPLAY、エクサウィザーズの共同で開発されたアセスメントだ。スキル、知識、フェーズ、素養、スタイルの5項目で測定できるアセスメントであり、多面的にプロダクトマネージャー人材を評価できるという。

※「本日」はプロダクトマネージャーが開催された10月27日時点のこと
※「本日」はプロダクトマネージャーが開催された10月27日時点のこと

 一方ラクスルでは、ワークサンプルとして疑似就業体験を実施し、プロダクトマネージャーを見極める最重要ポイントとしているという。まず「アーキテクト」として「これまで作成したプロダクトのソフトウェアの構成をかけるか」という質問をし、自分の言葉で語れるか、取り組みの姿勢を見る。そして「SQLを書けるか」という質問で、「アナリスト」としてデータの設計・取得、課題設定力を評価し、「プロジェクトマネジメント」能力としてはアジャイルに加えてノンアジャイルなプロジェクトの経験も重視する。さらには組織マネジメントやコンフリクトの解消能力があるか、いわば「長」のポジションでチームをまとめた経験などを聞く。さらにプロダクトマネージャーとしての推進力・調整力を見極めるために「最も組織コンフリクトが起きたときの解決策」を聞くことも多いという。

 石山氏の場合は、「やってみたいこと」を必ず聞き、中でもAIなど新たな技術を活用したプロダクトの可能性をワクワクと目を輝かせながら話せる人に好感を抱くと語った。「実績は重要だが、これからやりたいことを強い意志を持って語れる人は魅力的」と評した。

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「最新の技術でどう解決するか」を考え、イノベートするのがPMの職能

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この記事の著者

伊藤 真美(イトウ マミ)

エディター&ライター。児童書、雑誌や書籍、企業出版物、PRやプロモーションツールの制作などを経て独立。ライティング、コンテンツディレクションの他、広報PR・マーケティングのプランニングも行なう。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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