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現場と遠隔地をリアルタイムでつなぐツールに iPad用ノートアプリ「BuddyBoard」とは

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2021/04/14 08:00

 ブラザー工業は、iPad用ノートアプリ「BuddyBoard(バディボード)」を開発した。離れていてもノート上に書き込む内容をリアルタイムで共有することができる。iPadで書き込んだ内容を、ウェブブラウザを使いさまざまなデバイス上でほぼ遅延なく表示したり、BuddyBoardユーザー同士であれば複数人が同時で書き込んだりすることも可能だ。ノート上に画像をアップし、メモを加えることもできる。ミシン、プリンターや複合機のイメージも強いブラザー工業で、iPad用ノートアプリが生まれた背景とその開発の裏側とは――。プロジェクトリーダーをつとめた小坂来造さんとソフトウェアエンジニアリーダーとしてBuddyBoardの開発をになった工藤康博さんに話を伺った。

目次

ウェブ会議ツール開発の知見も活かして BuddyBoardの3つの特徴とは

――まずはおふたりのご経歴から教えていただけますか?

小坂 新卒でブラザー工業に入社し、10年ほどは機械設計のエンジニアとしてレーザープリンターのフレームやカバーなど物理的な設計に携わっていました。メカ設計者ということもあり、海外の工場へ出張し、現場の対応にあたることもありました。

BuddyBoardでは、プロジェクトリーダーとして開発に関わりました。ブラザー工業では社員から新規事業のアイディアを募集する仕組みがあり、社内で採択されたものが、新規事業としてプロジェクトが立ちあがります。その仕組みを活用し、このBuddyBoardを提案したところ採用されたことから、プロジェクト推進のために新規事業推進部へ異動し、いまに至ります。ちなみにBuddyBoardは、この仕組みを活用した第1期プロジェクトのひとつであり、世の中にリリースされた製品としては第1号となります。

工藤 2005年にブラザー工業に中途入社し、4年ほどは主力事業のプリンターや複合機のファームウェア(本体ソフトウェア)の開発を担当。そのあとは「OmniJoin(オムニジョイン)」というウェブ会議システムの自社開発に携わりました。しかし、2020年9月にOmniJoinのサービスを終了したため、その開発を通して得た技術や知見を活かしたいと、BuddyBoardの開発に加わりました。

――BuddyBoardはどのようなきっかけで生まれたものなのでしょうか。

小坂 私自身iPad Proの手書きアプリをよく利用していたのですが、簡単な構想図の作成や現場へ行ったときのメモ代わりなど、手書きを用いるシーンが非常に多いビジネス現場で応用できないかと思ったことがきっかけです。

個人的には紙とペンで思考を整理していく過程も好きですが、書いたものを別のデバイスやブラウザで閲覧できるというのはデジタルの大きな良さ。現場で書いたものを誰かに共有するとき、以前はデジタルカメラで撮った写真をメールに添付して送ることも多かったんです。そういった手書きのメモをデジタル化できればビジネスにも利用できますし、業務の効率化にもつながると考えました。

――BuddyBoardの特徴や強みについて教えてください。

小坂 強みは大きく3つあると考えています。ひとつは、OmniJoinのウェブ会議ツールで活用した技術によって、非常に速いレスポンスを実現したアプリであるということ。ふたつめは使いやすさです。テストマーケティングを目的として現在リリースしているバージョンにもさまざまなフィードバックを寄せていただいていますが、シンプルで操作しやすいという評価が多いように感じています。これは狙い通りですね。

3点めは、ノートアプリとオンラインホワイトボードアプリが融合している点です。ホワイトボードアプリは会議のときに一時的に白板が出てくる仕様のものが多い印象ですが、現場での運用を見越し、ノートとしてメモしたものをほかの人にいつでも共有することが可能です。

このようにBuddyBoardでは、現場とその場にいない人との情報のやりとりにフォーカスしました。タブレットが現場に1台あれば、そのタブレットで書き込み、遠くにいるたくさんの人にも共有することができる。たとえば製品の製造を行っている海外の工場でなにかトラブルがあった場合、専門知識をもったメンバーがわざわざ出張しなくても遠くから現場の支援をすることなども可能になります。

ホワイトボードアプリだと一時的なメモに使われるケースが多いかと思いますが、現状BuddyBoardでいちばん多く利用されているのが、現場で撮影した写真を相手にすぐ共有する、という用途です。ノート画面から直接カメラを起動することができ、撮影した写真をノート画面上に何枚でも貼ったり書き込みすることができます。このようなアプリ単体としてのUIの使いやすさも意識しました。

この記事の続きは、「CreatorZine」に掲載しています。 こちらよりご覧ください。

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