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育成やマネジメントに一貫性をもたらすために ―― Visional独自の「デザイナーJD」活用事例を紹介

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マネジメントでの活用法 デザイナーJDと組み合わせてチーム内での役割を定義

 突然ですが、デザインチームをマネジメントするにあたり、「メンバーからのキャリア相談に対して納得感のある回答ができない」、「役割定義が曖昧で場当たり的なアサインになっている」といった悩みを感じることはないでしょうか。

 ここでは、ひとつの事業のなかに複数のドメイン(事業領域)があり、さらにドメイン内にも複数のプロダクトをもつ事業が、上記のような課題に取り組んでいる例を見ていきたいと思います。

 この事業のデザインマネージャーは先ほどの課題を解決するべく、次の図のようにチーム独自でデザイナーの役割をつくり、デザイナーJDをベースに各役割に求められるスキルを定義。チーム内に公開しました。

 左の「ドメインリード」は、ひとつのドメインに紐づくすべてのプロダクトを率いながら、同じドメインを担当するデザイナーの育成や業務支援を担う役割。真ん中の「デザインリード」は、ひとつのプロダクトのデザインをリードする役割。そして「デザイナー」は、デザインリードとともにデザイン制作業務を行う、といった具合です。

デザイナーJDを用いて、役割とスキルを定義するメリットとは

 ​​では、こういった役割とスキルを定義することでどのようなメリットが得られるのか。それぞれの観点から見てみましょう。

メンバー視点

すでに共通言語となっているデザイナーJDがベースにあることで、自分に求められる役割やスキルが理解しやすくなります。

そして、チーム内にロールモデルがいる場合は、その人の役割から所持するコアスキルが把握でき、自分の課題も明確になることで、主体的なキャリア形成がしやすくなったというコメントもありました。

マネージャー視点

キャリア形成のアドバイスをする際、客観的な指標をもとに伝えられるようになります。

従来は自身の経験をベースにした主観的な助言がメインとなっていましたが、求められるスキルをデザイナーJDで伝えられるようになり、メンバーの納得感を得やすくなったという声もありました。

 またこのチームでは、特定のコアスキルを向上するための勉強会をメンバー主体で実行しています。勉強会を通じて、施策の主体者となるメンバーはチーム全体でどのコアスキルをどれくらい上げるかを目標に設定することで、勉強会の実行に責任を持つようにしています。

 このようにデザイナーJDは、各事業や組織の状況によってカスタマイズして活用されています。事業や組織ごとに課題は異なるので、柔軟に活用できるのはデザイナーJDの大きな強みだと感じています。

今後の展望

 デザイナーJDを活用することで、まだまだ仕組みは未完成ですが、少しずつ一貫性のある人事施策を展開できるようになってきました。

 直近では、デザイナーJDを活用した若手~リードデザイナー向けの育成施策を準備しています。今後もデザイナーJDの活用場面を広げながらデータを貯めていくことで、より精度の高い施策を実施したいと思います。

 今回をもって、VISIONAL DESIGNの連載は終了になります。一連の内容がみなさまの日々の業務の参考になれば幸いです。本連載を読んでくださったみなさま誠にありがとうございました。

この記事の続きは、「CreatorZine」に掲載しています。 こちらよりご覧ください。

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https://codezine.jp/article/detail/14666 2021/08/16 08:00

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