米HashiCorpは、Terraform Cloudのセルフホストディストリビューションである「Terraform Enterprise」に、新しいワークスペースの概要ページ、構造化された実行出力、ログ転送によって可視性を高め、Terraformエージェントによる一貫したワークロード管理をサポートする新機能を追加したことを、9月14日(現地時間)に発表した。
新機能の具体的な内容としては、それぞれのワークスペースに、もっとも関連性の高い情報への即時アクセスを提供する「概要」ページが新たに追加され、概要ページの中央の列には、最新の実行と使用可能な出力に関する情報が表示されるとともに、関連するバージョン管理システム(VCS)リポジトリからREADMEがレンダリングされる。また、右側の列にはワークスペースの構成、実行トリガー情報、重要業績評価指標のメトリック、チームレベルからのアクセシビリティに焦点を当てた最大4つの領域も表示されるようになっている。
さらに、ワークスペースには構造化実行出力と呼ばれる機能が追加され、コンソールタイプの出力に代わって計画フェーズと適用フェーズで各リソースを色分けしたオブジェクトベースで表示するなど、Terraformワークフローにおける出力を、より視覚的にわかりやすい表現にすることで、どのリソースがどのように変更されたかを、より正確に伝えられるようになった。
ログ転送機能も追加され、Fluent Bit構成を使用してログの取り込み・変換を行い、1つ以上の宛先へ送信できる。また、アプリケーションログと監査ログの両方の転送にも対応しており、Fluent BitによってAmazon CloudWatch、Azure Log Analytics、Datadog、Splunk Enterpriseといった、さまざまなログ宛先オプションが選べる。
ほかにも、Terraformエージェントを使用することで、ファイアウォールのルールを変更することなく、プライベートネットワークまたはセグメント化されたネットワークにおいて、Terraform Enterpriseの一貫したコントロールプレーンを使用可能になった。ワークスペースに応じて、使用するツール、クレデンシャル、パフォーマンスプロファイルをカスタマイズできるほか、1つまたは複数のデプロイされたエージェントで構成されるエージェントプールによって、実行する必要のある作業について継続的にTerraform Enterpriseに確認する機能が追加されている。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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