全ては「ユーザーに届ける価値を2倍にする」ために
堀江氏による講演は、社内での検討段階から全社導入までの時系列に沿って行われた。
まず堀江氏は、ZOZOがGitHub Copilotを導入した背景から話し始めた。ZOZOはユーザーに新たな価値を届けるためにさまざまな挑戦を行っているが、その過程で開発部門における生産性の可視化・向上も求められる。堀江氏は、開発生産性を向上させるために「ユーザーに届ける価値を2倍にする」という目標を前提として示した。
この「ユーザに届ける価値」は、人員増強と効率化という「量」、ビジネス価値と品質の向上という「質」を掛け合わせることで最大化を図っている。最大化に当たっては、スループット的な速さである「リソース効率」と「フロー効率」に開発効率を分解し、両方を向上させながら効率化に向かった。
この効率化について、堀江氏は効率性マトリックスという図を示したうえで「ZOZOの場合は、フロー効率をまず計測可能な状態にすることから始めている。さまざまなマトリックスを取っているが、フロー効率については、企画が発生してからユーザーに届くまでのリードタイムを計測できる仕組みを整えている」と紹介した。
こうした取り組みも含め、堀江氏は「開発組織として開発プロセスの効率化に向き合うことが必要。Copilotを導入したのは、この開発プロセスの効率化のためだ」と立ち返った。