お話を伺った方
デジタルサービス局 デジタルサービス推進部 データ利活用担当課長 大迫未佳さん
平成20年に入都。主税局、産業労働局、生活文化スポーツ局などを経て、令和5年よりデジタルサービス局で「文章生成AI利活用ガイドライン」や「活用事例集」の作成に携わる。
令和6年4月より現職。都や区市町村のオープンデータ化の推進や、都知事杯オープンデータ・ハッカソンにおけるデータ利活用事例の創出に取り組んでいる。
「都知事杯オープンデータ・ハッカソン」とは──アイデアをかたちに、成果を社会実装
──「都知事杯オープンデータ・ハッカソン」はどんなイベントですか? 概要を教えてください。
本プログラムは、東京都オープンデータカタログサイトに掲載されているオープンデータ(東京都・区市町村などが保有するオープンデータ)を活用して行政課題の解決に向けたサービス開発やデータ可視化分析の提案、課題解決のためのアイデア提案を競い合うイベントです。
近年、急速に変化する社会情勢の中で、行政とシビックテックや民間企業などの協働による新たな課題解決のあり方が求められています。そこで、多様な知見やスキルを持つ参加者が、オープンデータを活用して新たなサービスを創り出すことで、都民の利便性向上につなげる取り組みを進めています。
本プログラムの特徴は、一連のプログラムを通じて、サービスの開発だけでなく、その成果を社会実装につなげることです。
昨年度は約660名の方にご参加いただき、2024年3月末の段階で8件のサービスが社会実装に至りました。今年も多くのサービスやアイデアで都民のみなさまに還元していきたいと考えています。
──各募集部門では、どのような作品を募集していますか?
今年度は3つの部門を設けており、いずれの部門も個人・団体を問わず、どなたでも参加可能です。 東京都在住の方以外でもご参加いただけますので、ぜひ挑戦していただきたいです。
- サービス開発部門 :オープンデータを活用したサービス開発を競う部門
- ビジュアライズ部門 :オープンデータのビジュアライゼーション(可視化分析)を競う部門
- アイデア提案部門 :オープンデータによる課題解決の提案を競う部門
どの部門においても、東京都オープンデータカタログサイトに掲載されているオープンデータが、提案されるサービスの中で有効に活用されているか、行政課題を的確に把握した提案となっているかについては評価のポイントになります。
それに加えてサービス開発部門では、サービスの技術的難度、実装の実現性、継続性やサービス利用者にとって新たな体験につながる仕組みが優れているか、といった観点で作品を見ています。
また、ビジュアライズ部門については、新たな視点や理解をもたらすような可視化を行った作品を、アイデア提案部門については、独自性のある優れたアイデアを募集しています。